- 投資ラウンドってどういう意味?
- 投資ラウンドの特徴は?
- 資金調達する際の注意点はあるの?
「投資ラウンド」という言葉を知っていますか?
投資ラウンドを意識して有効活用することで、会社の事業を拡大・成長させることができます。
この記事では、M&Aに関する一連のアドバイスをしているM&Aアドバイザリー「株式会社パラダイムシフト」が、投資ラウンドの意味や特徴、資金調達の注意点などを解説します。
解説する具体的な項目は、以下の通りです。
- 投資ラウンドとは〇〇
- 投資ラウンドごとの特徴
- 資金調達するときの3つの注意点
- 投資ラウンドについてよくある質問
この記事を読むことで、どの投資ラウンドにアプローチしたら資金調達しやすいのかが分かります。
目次
- 1 投資ラウンドとはスタートアップ企業の事業段階
- 2 投資ラウンドごとの特徴
- 3 シードステージ
- 4 エンジェルラウンド
- 5 シードラウンド
- 6 アーリーステージ
- 7 プレシリーズAラウンド
- 8 シリーズAラウンド
- 9 ミドルステージ
- 10 シリーズBラウンド
- 11 レイターステージ
- 12 シリーズCラウンド以降
- 13 資金調達するときの3つの注意点
- 14 余裕を持って資金調達する
- 15 コミットできる事業計画を立てる
- 16 多くの投資家に話を聞いてもらう
- 17 投資ラウンドについてよくある質問
- 18 Q.プライベートラウンドとは何ですか?
- 19 Q.アップラウンドとは何ですか?
- 20 Q.投資ラウンドは誰が決めるのですか?
- 21 まとめ:投資ラウンドは資金調達するための重要なプロセス!投資家と密なコミュニケーションが大切
投資ラウンドとはスタートアップ企業の事業段階
投資ラウンドは、スタートアップ企業が資金調達を行う際に行われる一連の資金調達プロセスを指します。
スタートアップ企業は事業の成長や拡大のために追加の資金が必要となることがあります。
投資家から資金を調達することで企業の成長を支援し、株式を提供することで投資家はリターンを期待します。
投資ラウンドごとの特徴
投資ラウンドには以下のように複数のステージがあります。
- シードステージ
- エンジェルラウンド
- シードラウンド
- アーリーステージ
- プレシリーズAラウンド
- シリーズAラウンド
- ミドルステージ
- シリーズBラウンド
- レイターステージ
- シリーズCラウンド以降
上記に挙げた投資ラウンドの特徴を解説します。
シードステージ
シードステージとは、スタートアップ企業の初期段階で行われる投資ラウンドの一部です。
ここでは、スタートアップが事業を立ち上げ、プロダクトを開発し、市場での潜在的な需要やビジネスモデルを検証するための資金を調達します。
シードステージに分類される投資ラウンドは以下のものです。
- エンジェルラウンド
- シードラウンド
上記の投資ラウンドを以下で解説します。
エンジェルラウンド
スタートアップ初期の資金調達ステージで、個人投資家(エンジェル投資家)からの資金を集めます。
エンジェルラウンドで調達できる資金の目安は数百万円~数千万円程度です。
調達した資金はアイディアやプロトタイプがある程度の形になっていることが多く、事業の立ち上げや初期開発に使われます。
シードラウンド
エンジェルラウンドに続く大きな資金調達ができる投資ラウンドです。
シード投資家やベンチャーキャピタルから資金を調達し、プロダクト開発や市場検証を行い、事業の拡大を準備します。
シードラウンドで調達できる資金の目安は数千万円〜数億円程度が多いです。
投資家からの出資だけでなく、日本政策金融公庫による新創業融資制度やクラウドファンディングの活用もできる投資ラウンドです。
アーリーステージ
シードステージは、スタートアップ企業がまだアイディアやプロダクトの初期段階にある時に行う投資ラウンドを指します。
この段階では、スタートアップが事業を開始し、プロダクトの開発や市場の検証を行うための資金を調達します。
シードステージに分類される投資ラウンドは以下のものです。
- プレシリーズAラウンド
- シリーズAラウンド
上記の投資ラウンドを以下で解説します。
プレシリーズAラウンド
シードラウンドとシリーズAラウンドの間のステージで、プロダクトの開発や市場検証を進めるための資金を調達します。
プレシリーズAラウンドではトラクションや成長の兆候を示すことが重要です。
シリーズAラウンド
成長の兆候が確認されたスタートアップが、ベンチャーキャピタルから資金を調達する投資ラウンドです。
調達した資金はプロダクトの拡大や市場進出を進め、事業を本格的に成長させます。
シリーズAラウンドで調達できる資金の目安は数億円〜十数億円程度です。
シリーズAラウンドになると投資家からの出資のほかに、国や地方公共団体による補助金・助成金制度の活用もできるので検討しましょう。
ミドルステージ
ミドルステージは成長段階にあるスタートアップ企業が、市場進出やプロダクトの拡大、さらなる成長のための資金調達を行う時期を指します。
下記ではミドルステージの「シリーズBラウンド」について解説します。
シリーズBラウンド
シリーズAラウンドでの成果を示し、更なる拡大や新市場への進出を目指す際に行われる投資ラウンドです。売上の拡大や競争力の強化などが焦点となります。
シリーズBラウンドで調達できる資金は十数億円〜数十億円程度です。
調達した資金は、設備投資や販売促進、人材確保、製品・サービスの改良などに使われることが多いです。
レイターステージ
レイターステージは、成熟したスタートアップ企業が事業の拡大や新市場への進出、戦略的な提携のための資金調達を行う投資ラウンドを指します。
下記では、レイターステージの「シリーズCラウンド以降」について解説します。
シリーズCラウンド以降
シリーズCラウンド以降は、事業の成長と共に行われる追加の資金調達をする投資ラウンドです。
シリーズBまでの成果を基に、更なる拡大やM&A、新商品の開発などを行う際に資金を調達します。
シリーズC以降で調達する資金の目安は、日本全国や海外に事業展開などを進めるため数十億円程度のケースが多いです。
資金調達するときの3つの注意点
投資家から資金調達するときには以下の注意点があります。
- 余裕を持って資金調達する
- コミットできる事業計画を立てる
- 多くの投資家に話を聞いてもらう
上記の注意点に気をつけながら資金調達を進めていくことで、投資家との信頼関係を築きながら企業の成長を支える資金を確保することができます。
余裕を持って資金調達する
資金調達を行う際は、十分な余裕を持って資金を計画することが重要です。
計画におけるリスクや変動要因を考慮し、最低限必要な資金だけでなく将来の成長や不測の事態に備えた資金も確保しましょう。
資金不足によって事業の停滞や成長の制約を避けるためにも、慎重な資金計画が必要です。
コミットできる事業計画を立てる
投資家は具体的で現実的な事業計画を求めるので、資金調達するにはコミットできる事業計画を立てましょう。
事業計画を立てるときは、収益モデルや市場ニーズ、競合分析、成長戦略など、事業計画の各要素を詳細に説明して、資金調達後の具体的な活動や成果を示すことが重要です。
透明性のある計画を提示することで、投資家の信頼を得ることができます。
多くの投資家に話を聞いてもらう
複数の投資家に話を聞いてもらうことは、選択肢を広げる上で重要です。
異なる投資家からのフィードバックや提案を受けることで、事業計画の改善や資金調達戦略の調整が可能です。
また、複数の投資家と話すことで自身のビジョンをより明確に伝える練習にもなります。
投資ラウンドについてよくある質問
投資ラウンドについてよくある質問をまとめました。
Q.プライベートラウンドとは何ですか?
プライベートラウンドは、スタートアップ企業が限られた数の投資家から資金を調達する非公開の資金調達プロセスを指します。
一般的には株式を売る公開株式募集(IPOなど)とは対照的で、限られた投資家やベンチャーキャピタル、エンジェル投資家、ファンドなどがプライベートな契約に基づいて投資を行います。
Q.アップラウンドとは何ですか?
アップラウンドは、スタートアップ企業が前回の資金調達ラウンドよりも高い評価額で新たな投資を受けることを指します。
スタートアップの評価額が前回のラウンドと比べて増加するため「アップラウンド」と呼ばれています。
アップラウンドは、成長の兆候やビジネスの成功に基づいて行われることが多いです。
Q.投資ラウンドは誰が決めるのですか?
投資ラウンドにおける決定は、主にスタートアップ企業の経営陣や投資家、法務および財務アドバイザーで決められることが多いです。
スタートアップの成長戦略や資金ニーズ、市場の状況などを総合的に考慮します。
スタートアップと投資家の双方の利益をバランス良く実現するために、慎重かつ戦略的なプロセスで決められます。
まとめ:投資ラウンドは資金調達するための重要なプロセス!投資家と密なコミュニケーションが大切
投資ラウンドは、企業の成長と持続可能な展開のための不可欠なステップです。
しかし、投資を受ける企業は資金の必要性を明確にする必要があります。
投資家との継続的な対話を通じてビジョンや戦略を共有し、信頼関係を構築することが大切だからです。
例えば、成果を示すトラクションや収益性の情報を提供することが挙げられます。
投資家との協力と効果的なコミュニケーションを通じて、資金調達と企業成長の成功への道を切り拓くことができます。
M&AアドバイザリーとしてM&Aに関連する一連のアドバイスと契約成立までの取りまとめ役を担っている「株式会社パラダイムシフト」は、2011年の設立以来豊富な知識や経験のもとIT領域に力を入れ、経営に関するサポートやアドバイスを実施しています。
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