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EC・ネットショップ事業のM&A動向!売却相場と成功のポイントを解説

近年、急速に市場規模を拡大させているEC事業。

市場規模の拡大に伴い、事業拡大や不採算事業の解体を目的としたM&Aも増加傾向にあります。

本記事では、そのようなEC事業のM&A動向について、売却相場と成功のポイントも交えて解説します。

EC事業のM&Aを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

ECサイト・ネットショップのM&A動向

ECとは、Electronic Commerceの略で、インターネット上でおこなう商取引を指します。

ECサイトを利用するユーザーは、時間・場所を問わず買い物を楽しめるため、近年急速に需要が拡大。

EC事業は参入障壁が低く、手軽にビジネスを立ち上げられることもあり、新規参入する事業者が増加しています。

2013年には約11兆円だったEC市場規模は、今や約19兆3,000万円に達し、毎年市場規模を拡大させています。

しかし、事業者の急速な増加に伴い、EC市場での競争は激化。

事業規模の拡大や不採算事業からの撤退など、さまざまな理由からM&Aを実行するケースが増加しています。

たとえば、EC事業を売却する売り手企業の場合、主力事業への資源集中や不採算事業の解体を理由に、M&Aを実行する事業者が多くみられます。

一方の買い手企業は、事業規模の拡大・ノウハウの獲得・シナジー効果の発揮・優れた人材の獲得・スケールメリットの享受などを目的としたM&Aが一般的です

ECサイト・ネットショップの売却相場

ECサイト・ネットショップの売却相場は、サイトの営業利益×2〜3年分が一般的です。

営業利益とは、ECサイトの売上から仕入れ原価や販売管理費を差し引いた利益のこと。

会社が、本業で得た利益を表します。

たとえば、営業利益が100万円/月のECサイトを売却する場合、売却価格の相場は100万円/月×24~36か月=2,400万円〜3,600万円です。

実務上は、将来的な収益性やブランド力、経営資源などを総合的に考慮して売却価格が決定されます。

また、M&AにはECサイトのみを売却するのではなく、EC事業を売却する事業継承や会社を丸ごと承継する株式譲渡など、さまざまな会社取引が含まれます。

もちろん取引方法が異なると、売却価格も大きく異なるため、M&A検討時には売却価格の目安を算出することが大切です。

売却価格の算出方法は、主に下記3種類が挙げられます。

  • インカムアプローチ:会社・事業の収益性をもとに価値を評価
  • マーケットアプローチ:市場の類似企業と比較し価値を評価
  • コストアプローチ:純資産をもとに企業・事業の価値を評価

上記3つの算出方法は、それぞれ価値の評価基準が異なるため、自社に適した手法を用いることが大切です。

ECサイト・ネットショップをM&Aするメリット

M&Aは、売り手企業・買い手企業に多くのメリットをもたらす手法として知られています。

  • 譲渡利益を獲得できる
  • 社員の雇用維持・後継者問題の解決
  • 他事業へ経営資源を集中できる

本章では、ECサイト・ネットショップを売却する3つのメリットについて紹介します。

譲渡利益を獲得できる

M&Aで、ECサイト・ネットショップを売却する一番のメリットは、譲渡利益を獲得できることです。

M&Aでは、ECサイト・ネットショップの収益性や有形資産などを価格に反映させ、売り手・買い手の交渉を経て具体的な金額が決まります。

企業・事業の評価対象には、人材やノウハウ、ブランド力や市場シェアなどの無形価値も含まれ、これらを「のれん」と呼びます。

のれんは、売却価格の大部分を占める要素であり、買い手企業によって評価額が大きく変動します。

たとえば、化粧品・コスメ市場への新規参入を検討する買い手企業の場合、化粧品の製造販売許可を保有する売り手企業を、高く評価するでしょう。

また、海外に商圏をもつECサイトであれば、越境を試みる買い手企業から高く評価されます。

このように、買い手企業のニーズを満たした場合には、膨大な額の譲渡利益を獲得できるため、M&Aを検討する事業者が増加しています。

社員の雇用維持・後継者問題の解決

M&Aで、ECサイト・ネットショップを売却する2つ目のメリットは、社員の雇用維持や後継者問題を解決できることです。

仮に、EC事業の収益性が悪く廃業すると、雇用契約が解除され、従業員は失業することになります。

しかし、M&Aで会社を第三者へ承継できれば、従業員の雇用契約を維持・継続できるのです。

また、後継者不在により、会社の存続が困難な場合でもM&Aは効果的です。

株式譲渡で会社の株式を売却すれば、法人格を丸ごと第三者へ移転できます。

もちろん、会社売却後の雇用維持や方針についても、買い手企業との契約内容に盛り込めば遵守されるため、経営者が高齢化した場合でも安心して会社を離れられるのではないでしょうか。

他事業へ経営資源を集中できる

M&Aで、ECサイト・ネットショップを売却する3つ目のメリットは、他の事業へ経営資源を集中できることです。

企業・事業を成長させるには、限られた資源を効果的に活用しなければなりません。

仮に、不採算事業へ多くの経営資源を費やしている場合には、その事業のみを売却することで、収益性の高い事業へリソースを投入できます。

また、ECサイト・ネットショップを複数運営している場合、エンジニアやデザイナーの人件費や物流コストなどさまざまなコストがかかります。

収益性の低いECサイト・ネットショップを売却することで、コスト削減につながり、会社の業績向上につながりやすくなるでしょう。

ECサイトM&Aの流れ

ECサイトM&Aの流れは下記の通りです。

  1. 買い手候補を探す
  2. 秘密保持契約の締結とノンネームシートの作成
  3. トップ面談と交渉
  4. 基本合意書の締結
  5. デューデリジェンスの実施(買い手)
  6. 最終契約の締結
  7. クロージング

まずおこなうのは、買い手候補の選定です。

M&A仲介会社を利用する場合は、この段階で契約を結び、条件にマッチした会社を提案してもらえます。

一方、自社でM&Aをおこなう場合は、マッチングサイトなどを活用し、自力で探さなければなりません。

候補企業が決まると、秘密保持契約(NDA)を締結したのち、匿名の会社概要資料(ノンネームシート)を提出します。

買い手企業は、ノンネームシートや企業概要書をもとに交渉の可否を判断し、合意した場合は経営トップによる面談を実施します。

トップ面談は、あくまでも顔合わせ程度の位置付けが一般的です。

面談が完了したのち、M&Aの条件に関する交渉を行います。

その後双方が合意した場合は、条件交渉を確認する意味合いの基本合意書を締結します。

基本合意書は本契約ではなく、M&Aに向けた意思を示す仮契約の位置付けです。

続いて、買い手によるデューデリジェンスの実行です。

デューデリジェンスでは、法務・財務・労務など社内のさまざまな部門を細かく調査します。

売り手企業は請求された資料を開示しますが、後々のトラブルを避けるためにも、積極的に情報提供をすると良いでしょう。

デューデリジェンスの結果を受け、双方が取引続行の意向を示すと最終契約を締結します。

最終契約は、M&Aの本契約にあたる重要なフェーズです。

交渉での取り決めや、こちらの意向が反映されているかを細かく確認し、契約を締結してください。

契約が完了すると、譲渡代金が支払われ、M&Aのクロージング(完了)です。

ECサイト・ネットショップのM&Aを成功させるコツ

ECサイト・ネットショップのM&Aを成功させるには、下記2つのコツが大切です。

  • シナジー効果を買い手に示す
  • 売上・収支の予測値を提示する

上記のポイントを満たすことで、交渉を優位に進めやすく、なおかつトラブルを未然に回避できるでしょう。

コツ1.シナジー効果を買い手に示す

M&Aで自社のECサイト・ネットショップ事業を高く評価してもらうには、期待できるシナジー効果を示すことが効果的です。

シナジー効果は、企業の収益性など数値的な価値ではなく、買い手企業の裁量によって左右される価値です。

積極的に自社ECの強みをアピールすることで、取引交渉を優位に進められます

M&Aを実行する際は自社を客観的に捉え、評価ポイントを探してみると良いでしょう。

コツ2.売上・収支の予測値を提示する

M&Aの交渉では、売り手側が積極的に情報を開示することが大切です。

デューデリジェンスによる売り手企業の調査もありますが、限られた時間内ですべての情報を把握することは困難です。

売り手企業が積極的に情報を開示しなければ、取引のミスマッチが生じやすく、またM&A後に思わぬトラブルが生じる恐れもあります

売り手企業が情報開示を怠ったことで、取引直後に企業価値が著しく低下した場合、損害賠償を請求される可能性もあります。

こうしたトラブルを回避するためにも、売り手企業が積極的に情報を開示することが大切です。

買い手としても多くの情報を開示される方が、買収後のビジョンを描きやすいため、合理的な取引額に落ち着きやすいでしょう。

ECサイトのM&Aでは専門家のサポートがおすすめ

ECサイト・ネットショップのM&Aでは、高い交渉力や法令への配慮、専門的な知識が求められます。

また、初めてのM&Aともなれば、多くの疑問点・不安があるでしょう。

そのため、ECサイト・ネットショップのM&Aを成功させるには、M&A仲介会社の利用がおすすめです。

M&A仲介会社は、候補企業とのマッチング〜クロージングまでを一貫してサポートしてくれます。

法令への対応や契約書の作成、交渉サポートなどを受けられるため、社内にM&Aへ精通した人材がいない場合でも安心してM&Aを進められるでしょう。

ただし、M&A仲介会社は、それぞれ得意とする業種・M&A規模が異なります

自社の業種や会社規模を考慮し、仲介会社を選定すると良いでしょう。

ECサイト・ネットショップのM&Aを成功させよう

本記事では、EC事業のM&A動向について解説しました。

EC事業は市場規模の拡大に伴い、競争率が激化している業種です。

主力事業への資源集中や不採算事業の解体を目的に、会社・事業売却を検討する方が増加しています。

しかし、M&Aの実行には専門的な知識が求められるため、自社での実施が不安な方は、M&A仲介会社を利用すると良いでしょう。

弊社「パラダイムシフト」は、IT業界のM&Aを専門に取り扱う仲介会社です。

豊富な実績と専門的な知識をもとに、M&Aをサポートしております。

EC事業のM&Aでお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください