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カウモを買収「ベクトル」とは?買収理由や最新決算を解説

カウモ買収

実は「KAUMO」という購買支援サービスサイトを運営していた、カウモ株式会社が2017年に買収されていました。

近年、企業買収をする企業が増えているなかで、

  • カウモを買収した企業はどんな会社なんだろう?
  • 企業を買収する理由はなんだろう?

と疑問に思う方も多いです。

そこで、この記事ではカウモ買収に関する疑問を、M&A×ITに強みを持つM&A会社が解説します。

具体的には、

  • カウモを買収した企業の概要
  • カウモを買収(企業買収)する理由
  • 買い手側(買収した企業)の最新決算

の順にご紹介します。

2分ほどで読めますので、カウモを題材に企業買収の知識を深めてください。

カウモを買収した「ベクトル」はどんな会社?

カウモを買収した「株式会社ベクトル」は、1993年に設立してPR業務代行やコンサルティングなどを行っている会社で、グループ従業員数は1,303名(2022年2月時点)います。

株式会社ベクトルがどんな会社なのか、ビジョンと事業内容の詳細を解説します。

ビジョン

株式会社ベクトルのビジョンは「いいモノを世の中に広め人々を幸せに」を掲げています。

ビジョンを叶えるために意識していることは14項目です。以下で一部を紹介します。

プロになること業界に精通してお客様に貢献し続けること
クールな情熱熱すぎず冷めすぎずない、クールな情熱を持つ
アクションスピーディーな行動をする集団である
明確な目標明確な目標を常に想像することが成功の法則
ベンチャースピリット0からモノを創出する快楽を得られるベンチャー精神を享受する
シンプルできる人はシンプルに仕事をする
進化すること頼まれる仕事は完璧にこなして、革新的なサービスで業界に革命を起こす

自社の利益を求めるよりも、人々を幸せにすることにフォーカスしている会社です。

事業内容

株式会社ベクトルの事業は、PR事業やマーケティング事業、海外事業、コンサルティング事業など全11事業と多岐にわたります。

全11事業の一部と各事業の内容を以下に示します。

事業名内容
広報プランニングから実行までプロのコンサルタントが実施する
Press Release国内No.1のニュースプラットフォーム「PR TIMES」は上場企業36%以上が利用している
Direct MarketingPRと連動させたマーケティング戦略を実施する
Overseas Company日本国外14拠点で事業を展開して、中国・上海・北京に進出を果たす
New Business時代の変化をいち早く捉えて新サービスを展開する
ESG Consulting独自のESGスコアリングを活用して、課題の選定や支援、サポートまで実施する

いいモノを世の中に広めるために、あらゆる角度からサポートしています。

カウモ(企業)を買収した理由

全11事業を進めている株式会社ベクトルは、なぜカウモを買収したのでしょうか?

買収による買い手側(株式会社ベクトル)には、下記のようなメリットがあるからです。

事業の拡大スピードが上昇する

複数の事業を進める上で、買収は事業の拡大スピードを上げる効率的な手法です。

特に、新規事業を立ち上げる際には、マーケティング手法や技術開発、教育など多くのリソースがかかります。

しかし、買収はすでに確立したマーケティングやノウハウがある企業を買収するので、自社のリソースを減らして事業の拡大が可能です。

買収には多額の費用がかかりますが、事業をイチから成長させるより、スピーディーに事業を拡大させられます。

経営資源の確保

経営目標を達成するために欠かせないものは、経営資源です。

経営資源の要素は以下の通りです。

  • 資金
  • 人材
  • 設備
  • ノウハウ
  • 時間
  • 知的財産(特許)

現在、買収が広く浸透しているのは、経営資源が効率的に手に入るからです。

自らの会社だけで5つの経営資源の要素を手に入れようとすると、莫大なリソースがかかります。

買収をうまく利用することで、効率的に会社を成長させます。

新規市場の開拓ができる

自社の力だけで新規市場の開拓は難しいです。

なぜなら、新規市場のノウハウや精通している人材、設備など分からないリスクがあるからです。

上記の「経営資源の確保」にも関連しますが、すでにある業界で成功している会社を買収することは、狙っている新規市場に参入するリスクを軽減してくれます。

参入する業界で成功している企業を買収することで、新規市場を開拓しやすくなります。

株式会社ベクトルの最新決算を公開!

カウモ以外にも手を広げている、株式会社ベクトルの最新決算はどのようになっているのでしょうか。

表:第1期四半期連結会計

単位:百万円PR・広告事業プレスリリース配信事業ビデオリリース配信事業ダイレクトマーケティング事業メディア・CMS事業HR事業投資事業
売上高6,830(前年度比+11.4%)1,3833503,501(前年度比+19.1%)226(前年度比+5.9%)647481
営業利益784(前年度比+42.5%)428-12-177(前年度298百万円の利益)0124323

引用:四半期報告書の訂正報告書

「PR・広告事業」が売上高前年度比+11.4%営業利益前年度比+42.5%稼ぎ頭です。

しかし、「ダイレクトマーケティング事業」で多額の広告費を投下したことにより、一時的な赤字(営業利益-177百万円)となりました。

カウモを買収した株式会社ベクトルが急成長!現代はIPOよりM&A

カウモを買収した「株式会社ベクトル」は、一時的な赤字はあるものの、効果的なマーケティングや買収による経営資源の確保によって急成長しています。

一昔前の企業の常識は「上場することが成功への道」でした。

しかし、現代では中小企業やベンチャー企業などの競合が増えているなかで抜きに出ようとするには、企業の成長スピードを早くするほかありません。

企業の成長スピードを上げるには、上場を目指すより企業買収が最も効率的で有効な手段になります。

現代の流れ(M&A)に乗ることは、事業を成功させるための重要な要素です。