まれに見ぬ買収騒動を引き起こしてたイーロン・マスク氏のTwitter買収劇。先日無事Twitterの買収を完了させたと言うニュースが流れました。彼は米テスラ社のCEOで、世界の富豪として知られています。
今回の記事では、イーロン・マスク氏がTwitterを買収することが報じられてから完了するまでの出来事や、Twitter買収後のイーロン・マスク氏の展望について詳しく解説していきます。
目次
イーロン・マスク氏のTwitter買収
アメリカの実業家でエンジニアのイーロン・マスク氏。アメリカの電気自動車メーカーテスラ社のCEOでもある彼が、2022年4月に大手ソーシャルメディアのTwitterを買収する話が持ち上がりました。
イーロン・マスク氏は、2022年の10月に買収が完了して、幹部を解雇したと言われています。同時に、Twitterの上場は廃止となりました。
最終的な買収総額は日本円で6兆4000億円にのぼったと言われ、イーロン・マスク氏の個人資産で買収しました。
個人でこの巨額の買収を完了させたイーロン・マスク氏のTwitter買収劇にはどのような背景だったのでしょうか?また、4月から買収完了の10月まで半年を要していますが、この様に時間がかかったのにはどのような理由があったのでしょうか?
近年のTwitterの動向
まずはTwitterの基本情報と近年の動向について押さえておきましょう。
Twitterは、2006年に開発・公開されました。カリフォルニア州サンフランシスコを拠点としている、アメリカ合衆国のIT企業です。イーロン・マスク氏がCEOに就任する前の本社の従業員は7500人を超える大企業です。日本を始めとし、世界中に拠点があります。
Twitterは、ユーザ数2億2以上を抱える巨大なプラットフォームです。しかし、他のSNSのユーザー数と比べると、このユーザー数はそこまで多いわけではありません。
SNS | ユーザー数 |
27億 | |
YouTube | 22億 |
12億 | |
TikTok | 7億 |
2億 |
他のSNSと比べてもユーザー数は少なく、SNSのプラットフォームでは比較的新しいTikTokよりもユーザー数が少ないのです。アカウント登録後にそのSNSを利用しているアクティブユーザーの数はさらに少ないと言えるでしょう。
広告面においてもTwitterは他のSNSと比べて有効に活用されてるとは言えません。例えば、Instagramならビジュアルイメージに興味を持ったユーザーが立ち止まってくれると言うメリットがあります。そのためブランディングを目的とした広告を出稿しやすいのが特徴です。
しかし、Twitterは、短かい文章での投稿がメインなので、1投稿に対するユーザーの滞在時間が極端に短くなり、素通りされてしまうことも多くなります。
そして、ある程度大きなプラットフォームを持っていますが、2018年以降の営業利益は赤字で、他のSNSプラットフォームと比べるとぱっとしない業績が続いています。ここ最近ではMeta(旧Facebook)やTikTokに押されぎみと言えるでしょう。
Twitter買収後におけるイーロン・マスク氏の方針
こうしたTwitterの背景がある中でイーロン・マスク氏はどのような改革していこうとしているのでしょうか? 彼は、twitterを街の広場のようなものとコメントしています。この事は、Twitter上で誰もが自由に発言できる環境を築こうとしていることが見て取れます。
イーロン・マスク氏が既に実行したものと今後進めていくであろうTwitterの改革内容について見てみましょう。
- 新機能追加
- アルゴリズムをオープンソース化
- 広告からの脱却
- 組織改革
新機能追加
イーロン・マスク氏のCEO就任後、既にいくつかの新機能が追加され、今後も多くの機能が追加されることが予測されます。
既に追加された機能は、公式アカウントが有料で購入できるようになった点です。企業や著名人の公式アカウントとしての利用が見込まれます。
今後も以下のような機能が追加する可能性があるとされています。
- ユーザーの登録認証
- 個人ユーザーに対するサブスクリプション制の追加
- 決済システムの導入
これらの新機能の追加が囁かれていますが、今のところはっきりと決定ではなく、今後のイーロン・マスク氏の言動や動向を注目することが必要です。
アルゴリズムをオープンソース化
アルゴリズムをオープン化すると言うことは、twitterをプログラミングする上での手順や計算方法を一般公開することです。具体的な例を挙げると以下の通りです。
- Twitterの不適切ツイートの繰り返しに対するアカウント凍結の基準を公開
- その人に合っているツイートやトレンドに表示されるものがどのような基準でフィード化されるのかを公開
イーロンマスク氏は、これらのアルゴリズムを可視化して、妥当性を協議したいと考えているのでしょう。
広告依存の脱却
現在のTwitterの収入源は90%が広告収入だと言われています。イーロンマスク氏は投資家へのプレゼンの中で、この広告収入の割合を50%以下にすると主張したようです。
その中でも一番の対策として、Twitterの中に多数存在するBotへの対策が挙げられます。Botは、自動ツイートの一種で、広告等への誘導を目的としています。
Botがタイムラインを荒らしている事例は多く散見されますが、そこに人々が集まってくる事例も多くあります。このことは、広告で運営されているTwitterにとって良いこととも取れますが、そこに依存しているのも事実です。
この問題をどのように解決していくのかが注目されます。
組織改革
イーロン・マスク氏は買収前にTwitterの従業員の75%は解雇しないと明言していました。しかし、実際には、買収後に大規模な組織改革に着手し、米Twitter全従業員の7500人のうち、半数を解雇したと言われています。
日本でもTwitterの従業員が約半数以上が解雇、インドでは90%の従業員が解雇され、各国に大きな影響を及ぼしています。
イーロン・マスク氏のTwitter買収までの経緯
冒頭でも紹介した通り、2022年4月イーロン・マスク私がTwitterのCEOになることがTwitterから発表されました。株式の9.2%を取得し筆頭株主となったためです。しかし、その後5月に偽アカウントやスパムの数を確認するため、買収手続きを一時保留にする考えを示しました。
買収撤回騒動
私達の記憶に新しいイーロン・マスク氏のTwitter買収撤回騒動はこの店アカウントやスパムの数と関係しています。これらを確認するための情報が不十分だったとして買収の撤回を申し出ました。しかしTwitter側は、その買収解除を不当として、裁判所に提訴したのです。
しかし、泥沼化すると予測された訴訟は、一旦保留にされて、双方は話し合いを重ねました。そして2022年10月28日の買収合意に至ったのです。
買収完了後、今後のTwitterとイーロン・マスク氏の動向に注目
大きな買収として、私たちの記憶に残ったイーロン・マスク氏のTwitter買収。無事に買収は完了しましたがその後の改革からも目が離せません。
ネット上でささやかれている改革はどのように勧められていくのでしょうか。今後のイーロンマスク氏の行動が興味深くなります。
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