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マンデートとは?M&Aにおける意味や流れを解説

 

マンデートという用語は主に金融業務やM&Aにおいて使用されます

M&Aでは、M&Aの専門家が仲介契約を獲得することを「マンデートを獲得する」と言います。

この記事では、マンデートという用語の意味やM&A仲介会社から見たマンデート獲得前後のM&Aの流れについて解説します。 

マンデートとは

マンデートは、英語では”mandate”と表記されます。

一般的な用法としては、「命令」「指令」「任務」という意味ですが、「権限を与える」という動詞で使われることもあります。

さらには職務執行令状や委任統治といった用法もあります。

これらの用法から、マンデートとは「ある任務を代わりに行う権限を与えること」という意味であると予想できます。

このマンデートという言葉は、金融や政治、ビジネス、外交など、さまざまな専門分野で使われています。

金融業務におけるマンデート

マンデートという言葉がビジネスの世界で用いられる時に、最も一般的な分野が金融です。

銀行や証券会社などの金融機関に対して、資金調達を行いたい企業が株式発行や上場、シンジケートローンの組成などで資金調達を行う場合に、関連する金融業務を委任することを言います。

企業の資金調達手段としては、特に中小企業の場合に銀行融資が最も一般的な方法ではありますが、大企業や上場企業の場合には、新株の発行や上場といった方法で資金調達を行うこともあります。

そのような場合には、銀行や証券会社に関連する金融業務を委任することになるので、大企業や上場企業の方であれば金融業務における「マンデート」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

M&Aにおけるマンデート

マンデートという用語が最も使用されるのは銀行や証券会社などの金融業務ですが、M&Aにおいても使用されることがあります。

M&Aでは、自社で売却相手を選定したり、クロージングまで実行するのは大変ハードルが高いです。

したがって、買い手・売り手問わずM&A実施を決定すると、M&A仲介会社やM&Aアドバイザリーなどの専門家と契約します。

この際にM&Aの専門家に手渡す業務委任状をマンデートといいます。

M&Aの専門家から見ると、M&Aの仲介契約を締結することを、「マンデートを獲得する」と言います。

この「マンデートを持っている」状態は、依頼主とM&Aの専門家が正式に仲介契約を締結していることになります。

マンデートの使用例

マンデートという用語は、主に金融やM&Aにおいて用いられることを解説しました。

ここからはマンデートの使用例を解説します。

金融業務におけるマンデートの使用例は以下のとおりです。

  • A社上場の主幹事のマンデートはB証券が獲得した
  • マンデートの範囲内で顧客のドル建て資産を守るためにはなんでもやります
  • アセットオーナーはファンドの方針に従って、リスク管理や資産配分、マンデートを握ることになる

M&Aにおけるマンデートの使用例は以下のとおりです。 

  • A社の今回の買収案件のマンデートはB社が獲得した
  • マンデート獲得まで契約条件のすり合わせが必要だ

M&A仲介依頼のメリット

M&Aにおいて「マンデート」という用語を用いる時には、M&A専門家に仲介契約を依頼すること、または業務委任状であると解説しました。

それでは、M&A専門家にマンデートを渡すメリット、つまりM&A仲介を依頼する利点はどこにあるのでしょうか。

ここからはM&A仲介会社やM&Aアドバイザリーに仲介業務を依頼するメリットについて解説します。

相手企業を見つけやすい

M&A仲介会社にマンデートを渡さない、つまり自社でM&Aの検討からクロージングまでを実施するということは、相手企業も自社で見つけるということです。

しかし、中小企業であれば対象となる企業は取引先くらいに限定されてしまいます。

一方でM&A仲介会社は、買い手も売り手も様々な企業からM&Aの依頼を受けており、相手となりうる企業の情報ネットワークを保有しています。

たくさんの候補の中から自社に最適な買い手や売り手を紹介してくれることでしょう。

また、M&Aの目的が明確な場合に、中小企業の事業承継や特定の地域、特定の業種など特化型の仲介会社に依頼すれば、適当な相手が見つかる可能性が高くなります。

専門的なアドバイスを受けられる

M&A仲介会社は買い手、売り手双方のM&Aを仲介、サポートした経験が豊富であり、弁護士や税理士などの専門家も多数在籍しています。

また、仲介会社の中の専門家によって得意な業界や地域、企業規模などそれぞれの専門領域があり、自社の状況に応じて専門的なアドバイスを受けることができます

例えば、M&Aのスキームの選定や相手企業との価格交渉、財務状況や経営状況の強みを把握するなど、M&A成約に向けて包括的にサポートしてもらうことができます。

逆に言えば、マンデートを渡さずに自社で全部のプロセスを行うとすると、会社の経営と相手企業の選定、財務や法務などの専門的な知識が求められる業務を並行して行う必要があります。

時間と労力を削減できる

M&A仲介会社にマンデートを渡すと、大抵の場合はM&Aが成約した時点で成功報酬が発生します。

そのため、M&A仲介会社に依頼せず自社でM&Aの検討からクロージングまでをすべて行って節約したいと考える経営者もいるようです。

しかし、仲介会社を利用することは時間と労力の削減につながります

中小企業の場合、経営者が日々の業務を行いながら、専門的な知識が必要とされ、かつ大量の業務が発生するM&Aを進めることはかなり難しいでしょう。

その点、M&A仲介会社に仲介を依頼することで、M&A相手の選定から基本合意、最終合意の作成、デューデリジェンスなどすべての業務を代行してくれるので、大幅な時間と労力を削減できます。

マンデート前後のM&Aの流れ

M&A仲介会社やM&AアドバイザリーなどのM&Aの専門家にマンデートを渡すことで、M&A仲介業務が開始されます。

それでは、企業がM&A仲介会社にマンデートを渡す前後の流れはどのようになっているのでしょうか。

ここからは、マンデートを含むM&Aの流れや、「どのタイミングでマンデートを渡すことになるのか」についても併せて解説します。

M&Aの目的を決定する

M&Aは目的を達成するための手段です。

M&Aの目的が定まっていない段階で交渉に入っても、条件を決定することができません。

なぜM&Aが必要なのか」について考えましょう。

買い手であれば新規事業の開拓や市場シェアの拡大、売り手であれば事業承継対策や事業の選択と集中、といった目的が考えられます。

このように準備段階においてM&A実施後のビジョンを視野に入れて検討します。

マンデート(M&A専門家と契約)

M&A仲介会社やM&Aアドバイザリーにマンデートを渡す、つまりM&A仲介契約を締結します

M&Aを進めるために、は財務や法務などの専門的な知識や税務手続きなど複雑な作業が必要になります。

したがって、具体的な交渉に入る前の段階でM&A専門家にマンデートを渡すことになります。

M&A専門家によって、業務のカバー範囲や料金体系が異なります。成功報酬のみの業者や着手金が必要な業者などさまざまです。

事前によく確認して契約に進みましょう。

M&A専門家に相談する

M&A仲介会社やM&Aアドバイザリーと契約したら、具体的な中身について相談します。

相談する内容としては、M&Aの方針、希望する売却価額(購入価額)などです。

特に売り手側の場合には、純資産価額法やDCF法などによって自社の企業価値を算出したり、買い手側に公開する財務状況や事業内容などを資料にまとめたりする必要があります。

相手企業の選定

M&A仲介会社のネットワークを活用して、相手企業を探します

交渉相手を探す段階では、ノンネームシートと呼ばれる資料を基に探すことになります。

ノンネームシートには企業名を特定できない形で業種や規模、業績、売却理由、希望価額などが掲載されています。

買い手企業がノンネームシートを見て、気になる企業があればM&A仲介会社に交渉の仲介を依頼します。 

トップ面談

M&A交渉に入ることについて双方が同意した場合には、経営者同士によるトップ面談が実施されます

中小企業の場合、経営者が重要事項について一切の権限を持っていることが珍しくないので、トップ面談は大きな意味を持ちます。

互いの意思を確認し、信頼関係を構築することによってその後の交渉がスムーズに進みます。

基本合意締結

双方の同意の下でM&A契約を進めることになった場合には、基本合意が締結されます。

基本合意書に記載される内容は以下のとおりです。

  • M&Aスキームの種類
  • 売却価額等の条件
  • 独占交渉権の有無
  • デューデリジェンスの実施

基本合意は書面で交わされることがほとんどですが、法的拘束力は持ちません

あくまでも、M&A交渉の覚書のような位置づけです。

デューデリジェンス実施

M&Aにおけるデューデリジェンスとは、最終合意に進むにあたって、譲渡企業に対して、弁護士や公認会計士などの専門家が財務や法務、事業などの面から実態を調査することです。

デューデリジェンスには50〜300万円程度の費用がかかりますが、実施しないと買収後にトラブルが発生し、買い手側が損失を被ることがあります。

最終契約締結

デューデリジェンスの結果、M&A実施に問題がないことが確認され、双方が同意すると契約内容を確定させる最終契約が締結されます。

最終契約書に含まれる内容は以下のとおりです。 

  • 譲渡方法
  • 売却価額
  • 従業員の雇用
  • 表明保証
  • クロージングの条件

最終契約書は法的拘束力を持ちますので、慎重に内容を検討する必要があります。

クロージング

最終契約の内容に従って、譲渡企業の資産や従業員、資金などを買い手側に移動させます

最終合意したスキームの種類によって会社法や労働法で規定されている手続きを進める必要もあります。

クロージングが完了すると、M&Aのすべてのプロセスが完了します。

マンデートは仲介契約書という意味

この記事ではマンデートという用語の意味や、M&A仲介会社にマンデートを渡す前後のM&A全体の流れについて解説しました。

マンデートは政治や金融、ビジネスの世界で用いられる用語ですが、M&AにおいてはM&A仲介会社やM&Aアドバイザリーなどの専門家に手渡す業務委任状を指します。

マンデートを渡すタイミングは、M&Aの目的や方向性を決定して、M&Aの専門家と契約する時です。

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