日本ではあまり馴染みのなかったM&Aが以前よりも認知されるようになり、後継者不足やなどで廃業を検討している経営者にも身近なものとなりました。こうした中で存在感を見せているのがM&Aのマッチングサイトです。
M&Aのマッチングサイトは、自社を譲渡したい売り手企業と、企業を買収したい買い手企業をインターネット上でマッチングしてくれるプラットフォームです。サイトに登録されている企業の中から自分でM&Aの相手を探すことができるため、気軽に利用できる点がメリットです。
しかし、ポイントや注意点を理解して登録しなければ自分の求める相手を探し出す事はできません。今回の記事では、M&Aマッチングサイトの基本的な知識や選び方、使用する上でのポイントなどを紹介します。
目次
- 1 ネットでのM&Aはマッチングサイトを利用
- 2 M&Aマッチングサイトとは
- 3 M&Aマッチングサイトのタイプ
- 4 M&Aマッチングのプラットフォームを提供
- 5 アドバイザリー紹介方のプラットフォーム
- 6 仲介業者が提供するマッチングサイト
- 7 M&Aマッチングサイトを利用する流れ
- 8 売り手がネットでM&Aマッチングサイトを利用するメリット
- 9 買い手からのアプローチが豊富
- 10 匿名で利用可能
- 11 売り手側からのアプローチが可能
- 12 売り手がM&Aマッチングサイトを比較する際のポイント
- 13 手数料を確認する
- 14 買い手側企業の数を確認する
- 15 サイトの得意業種をチェックする
- 16 サポート体制で比べる
- 17 IT分野のM&Aはパラダイムシフトもおすすめ
- 18 マッチングサイトを利用してネットM&Aを成功させよう
ネットでのM&Aはマッチングサイトを利用
M&Aに興味があり、やってみたいけど、どんな企業が買い手となってくれるのだろうと思ったこはありませんか?そのような方におすすめなのがM&Aのマッチングサイトです。
気軽に利用し始められる上、そこでいい相手に巡り会えれば、マッチングサイト上でM&Aを成立させることができます。
M&Aマッチングサイトとは
M&Aのマッチングサイトはインターネットを通して、売り手企業と買い手企業をマッチングします。
自社を売却したい売り手企業は、マッチングサイトに登録し企業情報を公開します。企業を買収したい買い手企業は、案件の希望を登録してから、売り手企業として登録された情報を閲覧し興味があればリクエストして交渉に入ります。
マッチングサイトはM&Aが成立したときに、成約額に応じた成功報酬やサイトの利用料で収益を上げているプラットフォーム型のサービスです。
マッチングサイトはM&A全般を扱っていたり、海外の企業を専門に扱っていたり、サイトによりさまざまな特徴があります。そのため、サイトの特徴を分析して自社に合ったサイトに登録することで、より良いM&Aの相手を見つけられるでしょう。
M&Aマッチングサイトのタイプ
マッチングサイトのタイプは以下の3つに分かれています。
- M&Aマッチングのプラットフォームを提供
- アドバイザリー紹介方のプラットフォーム
- 仲介業者が提供するマッチングサイト
一つずつ解説していきます。
M&Aマッチングのプラットフォームを提供
最も一般的でスタンダードなM&Aマッチングサイトのタイプです。売り手企業と買い手企業を紹介するプラットフォームを提供するだけで、交渉や手続きの支援や手助けは基本的にはありません。他の2つのタイプと比べて手頃な価格で利用できますが、知識が薄い場合には、交渉や手続きを助けてくれる専門業者と契約するなどの対策を検討しましょう。
アドバイザリー紹介方のプラットフォーム
M&Aを検討する企業と専門知識を持つアドバイザーをマッチングし、その後、アドバイザーを通して企業の選定をするプラットフォームです。マッチングサイトの利用料はかからない場合が多いですがアドバイザーとの契約が必要になります。
仲介業者が提供するマッチングサイト
M&Aの仲介業者がサービスの一環として提供しているプラットフォームです。このプラットフォームで見つけた企業と交渉したい場合には、その仲介業者と契約することになり、契約後には、その業者が仲介役となり交渉を進めていきます。他の2つのタイプと比べて価格は上がりますが、仲介業者に依頼する予定であれば、探す手間が省けるでしょう。
M&Aマッチングサイトを利用する流れ
M&Aのマッチングサイトを利用する流れは以下の通りです。
- マッチングサイトに登録
- 売り手企業は売却の条件や希望、買い手企業は買収のニーズをそれぞれ匿名で登録
- 興味のある相手を見つけたら交渉をリクエスト
- 交渉後条件がまとまれば成立
大まかな流れは以下の通りです。M&Aのマッチングサイトに登録する際には自社の希望やニーズを明確にしてから登録することをおすすめします。
売り手がネットでM&Aマッチングサイトを利用するメリット
次にM&Aマッチングサイトを利用する際の売り手企業のメリットについて解説します。メリットは以下の3点です。
- 買い手からのアプローチが豊富
- 匿名で利用可能
- 売り手からのアプローチが可能
詳しく見ていきましょう。
買い手からのアプローチが豊富
M&Aのマッチングサイトは、買い手企業の数が圧倒的に多くなっています。そのため、売り手企業として登録すると多くの企業からアプローチしてもらえる可能性が高くなります。とくに、登録したばかりの新規の際は、複数の企業からアプローチされることも多いかもしれません。その中から相性の良い買い手企業を見つけられれば、スピーディーにM&Aを成立させることができます。
匿名で利用可能
M&Aのマッチングサイトに登録することにより、サイトを匿名で利用できるようになります。通常のM&Aの場合は、実名で進める範囲が広いため、慎重に細心の注意を払い進めていく必要があります。
マッチングサイトの場合は、登録後、匿名で買い手企業の候補先と簡単なメッセージのやり取りができます。多くの候補とやり取りをして自社に合った相手を探したいと考えている場合にはメリットとなるでしょう。
売り手側からのアプローチが可能
通常のM&Aの取引では、買い手企業が売り手企業アプローチをかけることが一般的です。マッチングサイトの場合、反対に売り手企業から買い手企業にアプローチすることもできます。
希望地域や相手の条件、希望の売却額を細かく設定して交渉対象を探すこともできるため、希望する相手を見つけやすくなります。
売り手がM&Aマッチングサイトを比較する際のポイント
では、実際にどのマッチングサイトに登録しようかと考えるとき、どのように比較すれば良いのでしょうか?売り手企業の目線で確認すべきポイントを紹介します。ポイントは以下の4点です。
- 手数料を確認する
- 買い手側企業の数を確認する
- サイトの得意業種をチェックする
- サポート体制で比べる
手数料を確認する
マッチングサイトを利用する前には、あらかじめ手数料を調べてから登録するようにしましょう。手数料には、利用料だけでなく、成功報酬やオプション料金など、いくつかの種類があります。とくに、成功報酬は最低料金で記載されていることが多く、買収金額により変わる可能性があるため、細かく確認するようにしましょう。
完全成功報酬の M&AマッチングサイトならM&A成立まで本手数料が発生することなく費用が抑えられる可能性も高くなります。
しかし、手数料が安ければ良いと言うものではありません。良いM&Aの相手を見つけ出すためには、マッチングサイトの規模や信頼性も考慮することが必要です。そのためには、ある程度の費用が必要と言うことを念頭に置きマッチングサイトを探すことをおすすめします。
買い手側企業の数を確認する
M&Aのマッチングサイトに登録する際は、買い手企業の登録数が売り手企業の登録数を上回っているかを確認するのがポイントです。
売り手企業の数が多いと、数の少ない買い手企業に注目が集まります。この場合、売り手企業の注目率が下がり、M&Aが成功する確率も少なくなってしまいます。買い手企業の数が多いと、売り手企業はその分候補先も増え、いろいろな企業とコンタクトを取ることができます。
合わせて、そのサイトの成約実績の数も確認するようにしましょう。本気で企業を買収したいと考えている買い手企業が多いサイトほど、成約実績も多くい傾向になります。
サイトの得意業種をチェックする
それぞれのM&Aマッチングサイトには得意な種類や業種があります。
種類に関しては、M&Aをしたい企業を全般的に取り扱っていたり、中小企業を専門とするところ、海外のM&Aを得意としているサイトなどがあります。業種目については、自社と同業者を得意とするサイトに登録するのが良いでしょう。
しかし、異業種とM&Aをすることで大きなシナジー効果が生まれることもあるでしょう。そのため、そのサイトが得意としている業種を参考にするのも良いでしょう。
サポート体制で比べる
専門家がサポートしてくれるのかどうか、サポート体制を調べることも忘れてはいけません。M&Aは、法的な事から財務的な事まで必要とされる専門分野が多岐に渡ります。そのため、専門家がある程度サポートしてくれるような体制が整っている方が望ましいでしょう。
具体的に専門家を必要とする場面には、以下のようなものがあります。
- 多額の金額が銀行口座に振り込まれる際の銀行とのやり取りや調整
- 既存の取引先に対する買収後の契約やその周辺の対応
- M&Aに対する株主対応
買い手企業が決定したら、M&Aの仲介業者に新たに契約して、これらの手続きをしてもらう方法もあります。M&Aマッチングサイトの中には、弁護士や公認会計士、税理士などが在籍しているサイトもあります。情報を確認して、信頼できそうであれば使用を検討してみるのも良いでしょう。
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マッチングサイトを利用してネットM&Aを成功させよう
今回の記事ではネットのM&AマッチングサイトでM&Aを成功させるための知識やポイントを紹介しました。今回の記事のポイントは以下の通りです。
- M&Aのマッチングサイトのタイプには、プラットフォームを提供するタイプ、アドバイザリー紹介型、M&Aの仲介業者が提供しているものがあります。
- M&Aのマッチングサイトは匿名で利用できるため、複数の買い手企業と簡単なコンタクトを取った上でどの企業と交渉するのかを検討できます。
- M&Aのマッチングサイトに登録する際は、手数料や買い手企業の数成約実績などを調べてから登録するのがおすすめです。
- M&Aのマッチングサイトには様々なタイプや種類があるため、自社がどのようなサービスを必要としているのか明確に考えてからサイトを利用しましょう。
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