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セガのゲーム事業をGENDA GIGOが買収!買収後すぐに黒字化した転換

  • セガの買収について知りたい!
  • セガを買収したGENDA GIGOはどんな会社なのか?
  • GENDA GIGOはセガの大赤字をどうやって黒字化させたのか?

2020年12月に株式会社セガは株式会社GENDA GIGOANAにセガの大部分を占めるゲーム事業を買収されました。
買収により街中でよく見かけていた「SEGA」の看板が下ろされて「GIGO」に変更されました。

セガのゲーム事業は新型コロナウイルス拡大の影響などで大赤字を背負っていましたが、GENDA GIGOが買収した後すぐに数十億円の営業利益を出して黒字化を達成しました。

GENDA GIGOは買収後にどのような施策を行って大赤字から黒字化転換させたのでしょうか。

この記事では、GENDA GIGOが黒字化させた理由やGENDA GIGOが買収した狙い、セガの最新決算などを解説します。

具体的には、

  • セガのゲームセンターをGENDA GIGOが買収して黒字転換!
  • GENDA GIGOが黒字化させた理由は減価償却費を下げたから
  • セガのゲーム事業を買収したGENDA GiGO Entertainment(GGE)とは
  • GENDA GIGOがセガのゲーム事業を買収してからの狙いは
  • ゲーム事業撤退後の株式会社セガのいま
  • 株式会社セガの最新決算

を解説します。

この記事を読むことで、かつて一世風靡したエンターテインメント「SEGA」の詳しい世代交代事情を知ることができます

セガのゲームセンターをGENDA GIGOが買収して黒字転換!

セガは2020年12月にアミューズメント事業を株式会社GENDA GIGOに売却しました。

セガは事業を売却した後GENDA SEGA Entertainmentへと社名変更したことに伴い、街中でよく見た「SEGA」の看板を外すことになりました。

新型コロナウイルスの拡大でアミューズメント事業の営業が制限されたことで、2021年3月期に23億800万円の営業損失を計上してしまいました。

売却後も新型コロナウイルスの影響が残るなか、ある施策を行った結果GENDA GIGOは2022年1月期に31億7,500万円の営業利益を出して黒字化を達成しています。

GENDA GIGOが黒字化させた理由は減価償却費を下げたから

GENDA GiGOで注目したいのが、貸借対照表上の固定資産の金額の変化です。

2020年3月期は247億7,500万円でしたが、2022年1月期は115億4,100万円まで半減しています。
GENDA GiGOは、コロナ禍の2021年3月期に134億5,700万円の減損損失を計上しました。

減損損失は、会社が持つ資産価値が低下し帳簿上の価格を下回った下落分を損失として計上するものです。
例えば、ゲーム機器を100万円で購入して貸借対照表に反映された後ゲームセンターに人が集まらず、価値が30万円まで減ったとします。
この場合ゲーム機器の差額70万円を減損損失として損益計算書に計上することになります。

GENDA GiGOは減損損失を計上した2020年3月期以降、ゲーム機器の減価償却費を大幅に削減することができたため営業利益が大幅に出てアミューズメント事業を黒字化させました。

セガのゲーム事業を買収したGENDA GiGO Entertainment(GGE)とは

セガを買収したGENDA GiGOはどのような会社なのでしょうか。
GENDA GIGOの会社概要と事業内容を解説します。

会社概要

以下の表にセガの会社概要をまとめました。

会社名セガサミーホールディングス株式会社(SEGA SAMMY HOLDINGS INC.)
本社所在地〒141-0033 東京都品川区西品川一丁目1-1 住友不動産大崎ガーデンタワー
設立日2004年10月1日
資本金299億円(2018年3月31日現在)
事業内容総合エンターテインメント企業グループの持株会社として、グループの経営管理及びそれに附帯する業務
代表取締役会長里見 治
株式会社セガ 取締役名誉会長
サミー株式会社 代表取締役会長
代表取締役社長グループCEO里見 治紀
株式会社セガ 代表取締役会長CEO
サミー株式会社 代表取締役社長CEO
従業員478人(2022年4月1日現在)
アクセス大崎駅南口 徒歩6分(JR/りんかい線)
大井町駅 徒歩13分(JR線・東急大井町線・りんかい線

事業内容

以下の表にセガサミーグループが展開する事業をまとめました。

エンターテインメントコンテンツ事業セガの中心となる事業としてコンシューマ・アミューズメント機器・アニメーション制作・トイの分野を展開しています。
エンターテインメントに関する幅広いコンテンツやサービスを提供して世界中のお客様に感動体験を届けています。
遊技機事業主にサミー社が中心で動いている事業で”新しいものはサミーから”をモットーにしてさまざまな業界初を生み出しています。
パチスロ遊技機は軸足をゲーム性に置いて本当に面白いパチスロを目指しています。
リゾート事業セガサミーグループが保有する最先端技術や豊富な経験を活用してセガサミーらしいエンターテインメント性のあるリゾートの開発・運営をしています。
以下はセガサミーグループが運営する主要施設です。

  • パラダイスシティ
  • フェニックス・シーガイア・リゾート
  • ザ・ノースカントリーゴルフクラブ

GENDA GIGOがセガのゲーム事業を買収してからの狙いは?

GENDA GIGOはなぜ大赤字を背負ったセガのゲーム事業を買収したのでしょうか。
GENDA GIGOが買収に踏み切った狙いを解説します。

売却or上場

GENDA GIGOがセガのゲーム事業を買収した狙いは売却か上場です。

GENDA GIGOがミダスキャピタルという投資ファンドの傘下にある会社だからです。

ミダスキャピタルは数々の上場前会社を見つけては出資して成功しています。
さらに、GENDA GIGOの代表を務める片岡氏はイオンのゲームセンターを成功に導いたゲームセンター事業のプロです。

ミダスキャピタルと片岡氏が組んでいるということは、買収した事業の価値を上げて売却か上場をするはずです。

他社を買収してシェア拡大

GENDA GIGOがセガのゲーム事業を買収した狙いは、セガ以外の同じ事業をしている会社を買収してシェアの拡大を図るためです。

GENDA GIGOは投資ファンドの傘下らしくロールアップ戦略が行われました。
ロールアップ戦略とは、同業他社を次々と買収して事業シェアを拡大させる手法です。
20221月に同業他社のゲームセンターを24店舗運営する中小企業の「宝島」を買収しました。

ゲームセンターを運営する企業は新型コロナウイルス拡大で大打撃を受けましたが、特に繁華街を中心に出店している会社は家賃負担が重くなります。

GENDA GIGOは、運営が厳しいゲーム事業の売却を検討しているであろう中小企業を狙って買収していると予想されます。

ゲーム事業撤退後の株式会社セガのいま

株式会社セガはゲーム事業を中心に展開していた企業でしたが、いまは大きく事業内容を変えてパチンコ・パチスロ業界へ参入して、エンターテインメント施設の運営などをしています。

アーケードゲーム機器やゲームソフトのライセンス事業、キャラクター商品の開発・販売などを展開しており、セガの人気キャラクターも活用しています。
さらに近年では、AIやIoTなどの最新技術を活用したサービスの開発・提供にも力を入れており成果を上げています。

ゲーム事業からの撤退後も、セガは創業以来培ってきた技術力や知識を活かして新しいビジネス分野で成長を続けている企業として注目されています。

株式会社セガの最新決算

セガグループの最新決算は以下の通りです。


出典:セガサミーホールディングス株式会社2023年3月期第3四半期決算短信

エンターテインメントコンテンツ事業のコンシューマー分野において、ゲームコンテンツやサービスのデジタル化に伴い、プラットフォームが拡大・多様化するとともに、パッケージ販売やダウンロードコンテンツ販売、F2P、サブスクリプションサービス等による収益の多様化や、販売期間の長期化等、市場環境は大きく変化し続けています。

遊技機業界におきましては、パチンコ機については複数の人気タイトルが牽引する形で根強い稼働を維持しています。
2023年4月からはスマートパチンコが導入される予定であり、更なる需要拡大が期待されます。

リゾート業界におきましては、引き続きインバウンドは渡航制限の影響を受けております。
国内においては当第3四半期連結会計期間において新型コロナウイルス感染症が再拡大したものの、同期間において政府及び自治体による緊急事態宣言等が無かったことから、個人客を中心に旅行需要の回復する見込みがあります。

まとめ:セガのゲーム事業売却は英断!負債事業を早めに切ってグループ利益を優先か

セガは新型コロナウイルス拡大の影響でエンターテインメント事業の中のゲームセンター運営が営業制限で23億800万円の営業損失が計上されました。

大赤字を出したセガは対策として負債事業の足切りを検討し、株式会社GEADA GIGOに売却することにしました。

するとGENDA GIGOが買収後、すぐに31億7,500万円の営業利益を出して黒字化を達成しました。
黒字化を達成できたのは、ゲーム機器の減価償却費を大幅に削減できたことが起因しています。

当時のセガはグループ利益を優先させてゲーム事業売却に踏み切ったと予想されます。

自社の負債事業は自社で解決しないといけない必要はなく、任せられる技術力や知識がある他社に任せる判断は英断だと言えるでしょう。

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