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クラウドファンディングを利用した資金調達とは? 種類や主要なサービスの特徴などを紹介!

今回は新しい資金調達方法の「クラウドファンディング」という仕組み、種類、様々な主要サービスなどについて紹介していきます。

クラウドファンディングの市場は急速に伸びていて、世界のクラウドファンディング市場は、2022年までに総額11兆円を超えるという予想もあります。また国内の市場を見ても、2017年度に新しく生まれたプロジェクトの支援額は、前年度よりも約130パーセント増の1700億円と推計されているそうです。

スタートアップから中小企業まで、本当に様々な業界の企業がこの仕組みを活用して多額の資金調達に成功しているので、クラウドファンディングに興味のある人はぜひチェックしてみてください。

▼参考記事:クラウドファンディングとは?(CAMPFIRE)

1. クラウドファンディングとは?

クラウドファンディングは、インターネットを利用して、不特定多数の人から資金を募る仕組みのことです。実現したいプロジェクトや計画、そしてそれに取り組む個人の考えや思いなどを公開することで支援を得るかたちになっています。

クラウドファンディングクラウド(群衆による)ファンディング(資金の供給)

2. 沖縄県の「模合(もあい)」という風習がクラウドファンディングのルーツ?

クラウドファンディングのルーツは、沖縄県独特の風習である「模合(もあい)」という金銭相互扶助システムにあるのではないか、という意見もあります。

この模合は、複数人のメンバーで親を順番に担当し、親になった人は、他のメンバーから決まった額のお金を受け取れる仕組みとのこと。結局のところ、この模合に参加しても、得も損もしない仕組みになっているのですが、同じ仲間として協力しながらやっていこうという意識みたいなのを確認する機会になっているのかもしれません。

例)例えば模合に参加するメンバーが6人いて、毎月1人1万円ずつお金を渡すルールにした場合、親は5万円を受け取ることができる。そして毎月お金を受け取れる親は交代で変わることになっていて、必ず参加するメンバー6人が親として5万円を受け取れるようになっているとのこと。

▼参考記事:沖縄独特の風習「模合(もあい)」について徹底解説!(明日は未来だ!)

ちなみに昔は、沖縄県内だけで40億円にも届く規模で行われていたという説もあるようです。

3. クラウドファンディングのメリット・デメリット

クラウドファンディングには、具体的にどんなメリット・デメリットがあるのか整理してみました。

(1) メリット

募集する側としては、

・規模や人脈などは関係なく、アイディアや考えさえ優れていれば、それだけでお金を集めることができる

・社会的な意義が大きいプロジェクトを実現することが出来る

・市場に製品などが出回る前にテストマーケの場として活用し、ユーザーの反応を事前に調査することなどができる

などのメリットがあります。

また支援する側としても、

・共感をベースに気軽に支援できる

・社会的な意義が大きいプロジェクトをサポートすることができる

などのメリットがあります。

(2) デメリット

・資金を募集する側としては、思うように資金が集まらない可能性があるので、成功させるためにはどれくらいの人からの支援が必要かということや、資金を集めるために他の方法はないかなど、事前に情報をしっかりと調べておくことが大事です。

・支援する側としては、クラウドファンディングで目標金額を集めることに成功したとしても、プロジェクトが成功するとは限らず、場合によってはプロジェクトが途中で失敗に終わってしまったり、予期せぬトラブルにより約束されていたリターンが届かなかったりするというデメリットがあります。

4. クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングの種類ですが、大きく「購入型」「寄付型」「融資型(ソーシャルレンディング)」「投資型(株式型)」の4つに分けられます。

(1) 購入型

購入型は、特定のプロジェクトに対して支援者からお金を募り、実際に支援をしてくれた人に対して、具体的な商品やサービスなどで恩返しをする仕組みのクラウドファンディングです。期限内に募集目標金額を達成した場合のみ支援が受けられるタイプのものと、目標金額に達しなくても支援が受けられるタイプと大きく2種類あります。

【具体的なサービス】

・CAMPFIRE

日本最大のクラウドファンディングプラットフォーム。現在までにトータルで27,000件以上のプロジェクトが登録されていて、1,710,000人以上の人から総額153億円を集めることに成功したと記載されています。なお具体的な案件としては、以下のようなプロジェクトが登録されています。

-世界初の純チタン製真空サーモボトル「Therma 3.0」の開発

→ 目標金額500,000円に対して、9,868,630円の寄付が集まる(募集終了まで12日)。

-ノンデザイナーのためのデザインツールの開発

→ 目標金額400,000円に対して、687,500円の寄付が集まる(募集終了まで48日)。

CAMPFIRE 公式サイト

・Makuake

CAMPFIREと同じように、多くのユーザーに利用されているサービスで、資金による支援だけではなく、SNSなどを使った拡散による支援機能なども提供されています。

-津波で全壊した宮城県の酒蔵が、復活蔵で最初の日本酒を限定販売するプロジェクト。

→ 目標金額3,000,000円に対して、5,428,500円の寄付が集まる(募集終了まで4日)。

- 麻布十番の新築ビルの最上階にある完全会員制「和BAR」で、最初で最後の会員を募集するプロジェクト。

→ 目標金額1,000,000円に対して、1,576,000円の寄付が集まる(募集終了まで43日)。

Makuake 公式サイト

(2) 寄付型

こちらは名前の通りお金を寄付するタイプのクラウドファンディングで、基本的にリターンとしての商品やサービスの提供を目的にしていない人も多く、全体的に社会貢献性の強いプロジェクトが多くなっています。ちなみに寄付型のクラウドファンディングの場合、受け取った寄付金は課税対象外になり、寄付する人も寄付金控除が受けられるという特典もあるので、まったく自分にメリットがないわけではありません。

【具体的なサービス】

・Ready for

Ready forは、日本初・実績NO.1のクラウドファンディングサイトといわれており、アイディアの相談・実現まで、1対1の担当者制でサポートしてくれることもサービスのウリになっています。実際に資金集めに成功された方のインタビューなども掲載されているので参考にしてみてください。

-うつ病の再発を予防するためのオンライン復職支援サービスの立ち上げ(認定NPO法人)

→ 目標金額1,000,000円に対して、1,387,000円の寄付が集まる。

-千葉県市川市に障害者支援のためのカフェをOPENするプロジェクト(認定NPO法人)

→ 目標金額1,000,000円に対して、1,155,000円の寄付が集まる。

READY FOR 公式サイト

・A-port

朝日新聞が運営するA-portというサービスにも、購入型に比べると数は少なめですが、寄付型のプロジェクトも掲載されています。

-虐待や貧困などで十分な教育を受けられなかった人達への支援(認定NPO法人)

→ 目標金額2,000,000円に対して、2,631,000円の寄付が集まる。

-秋田犬に関する8ミリフィルムの貴重な資料をデジタルアーカイブ化したい(大学図書館)

→ 目標金額1,000,000円に対して、1,155,000円の寄付が集まる。

A-port 公式サイト

(3) 融資型(ソーシャルレンディング)

3つ目の融資型は、お金を一定期間融資することで企業を支援するクラウドファンディングで、別名、ソーシャルレンディングとも呼ばれています。購入型のように商品やサービスがリターンになるわけではなく、お金がリターンになるため、資産運用などの目的でサービスを利用する人もいます。

銀行からお金を融資してもらう場合、厳しい審査などをクリアーする必要がありますが、ソーシャルレンディングの場合は、創業間もない企業でもしっかりとした融資が受けられるようになっています。

そして市場規模の観点でみた際、この融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)が、市場の大半を占めているともいわれています。

【具体的なサービス】

・maneo

日本で最初のソーシャルレンディングサービスで、企業は「新規事業を立ち上げたい!」「店舗を増やしたい!」「設備投資をしたい!」といった様々な目的でmaneoを利用できるようです。

-リース会社が、営業用設備を購入するための資金を集めるための案件。

→ 投資申し込み合計金額:20,050,000円。

maneo 公式サイト

・SBIソーシャルレンディング

maneoがスタートした翌年の、2008年にサービスをスタートした事業者で、これまでの貸付総額は約870億円以上にまでのぼり、「太陽光発電事業者向けの融資」「地方創生事業への融資」など、様々な案件を取り扱っています。

-太陽光発電事業者向けの貸付事業の案件。

→ 募集額:6億300万円

SBIソーシャルレンディング 公式サイト

(4) 投資型(株式型)

投資型は、企業が未公開株(非上場株式)を発行して資金を募るクラウドファンディングのことです。

株式投資の場合と同じように、投資家は出資を募る企業の情報を詳細に確認した上で投資を行い、未公開株を取得する仕組みとなっていますが、平成26年の金商法改正(登録に必要な最低資本金基準の引き下げなど)や、投資者を保護するためのルール整備によって、参入障壁が緩和された流れがあります。


参入要件の緩和等 • 少額(注1)のもののみを扱う業者について、兼業規制等を課さないこととするとともに、 登録に必要な最低資本金基準(注2)を引下げ。(第29条の4の2、政令) • 非上場株式の勧誘を、少額(注1)のクラウドファンディングに限って解禁。(自主規制規則) 投資者保護のためのルールの整備 • 詐欺的な行為に悪用されることが無いよう、クラウドファンディング業者に対して、「ネットを通じた適切な情報提供」や「ベンチャー企業の事業内容のチェック」を義務付け (注1) 発行総額1億円未満、一人当たり投資額50万円以下 (注2) 第一種金融商品取引業者:(現行)5,000万円 ⇒ 1,000万円。 第二種金融商品取引業者:(現行)1,000万円 ⇒ 500万円。


金融商品取引法等の一部を改正する 法律(平成26年法律第44号)に係る説明資料(金融庁) より引用

【具体的なサービス】

・FUNDINNO (ファンディーノ)

FUNDINNOは、スタートアップや、IPO等を目指す非上場企業などが多く利用しているサービスです。これまでの累計成約額は24億円、合計ユーザー数は1.8万人以上となっています。 FUNDINNOというサービスで実際に成約したプロジェクトを見てみると、企業は1000万円~5000万円ほどの資金調達に成功していることがわかります。

-町工場発の医療系ベンチャー:医療スキルの向上を目的にした手術トレーニング用ツールの企画・開発など

→ 目標募集金額2500万円に対して、調達金額は約8900万円。

-クラウドソーシングの現在の課題を解決し、サービスを再定義するためのサービスの運営

→ 目標募集金額1500万円に対して、調達金額は約3700万円。

FUNDINNO 公式サイト

・GoAngel (ご縁ジェル)

GoAngelは、社会貢献意欲の高い価値のあるベンチャーや中小企業と投資家を結ぶためのプラットフォームです。「拡大縁故募集」を理念とするDANベンチャーキャピタル(株)という会社がサービスを運営していて、会社・募集情報をWEBで発信するための支援サービスなども提供しているようです。

-会員制の熟成鮨専門店による、設備費・広告宣伝費・人材採用費の調達などを目的にした案件。

→ 目標募集額の1600万円を達成。

-注文住宅会社の紹介サービスを行っている会社の、宣伝広告費、営業活動費、その他の運転資金の確保などを目的にした案件。

→ 目標募集額の600万円を達成。

GoAngel 公式サイト

5. 最後に

今回新しい資金調達の方法として、クラウドファンディングの仕組みや様々なサービスなどを紹介してきましたが、会社の既存事業やサービスなどを売却することも資金調達を実現する方法のひとつです。

クラウドファンディングはとても魅力的で可能性のある仕組みですが、あくまでも実現したい事業ありきであって、資金を調達するために何か新しい事業やサービスを考えるという考え方だと、上手くいかない可能性が高いと思われます。よって、新しい事業アイディアはないが、次のステップに進むために資金を集めたいという場合は、自社の事業の一部やサービスの売却を検討してみるのもひとつです。

パラダイムシフトでは、これまでにたくさんのM&Aを担当してきました。それぞれの事例についてはこちらのページにまとまっていますので、興味がある人はこちらも参考にしてみてください。

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