本稿では、

・マーケティングオートメーションツールとはそもそもどんなツールなのか

・マーケティングオートメーションツールを利用するメリット / デメリット

・有名な3つのマーケティングオートメーションツール(特徴や利用する際の料金)

 などについて紹介していきたいと思います。

マーケティングオートメーションツールを使って出来ることが知りたい人や、マーケティングオートメーションツールの導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。 


1. マーケティングオートメーションツール(MAツール)とは

 マーケティングオートメーションツールは、自社のサービスを利用してくれているユーザーさんへのメルマガ送信や、対象ユーザーのリスト作成など、ある程度定型化できる様々なマーケティング施策を自動化したり、ユーザーの行動データを、様々な角度から収集・分析できるようにするためのツールです。より簡単に一言で言うと「自社の売り上げを、より効率よくUPさせるために必要な、デジタルマーケティング用のツール」といえるでしょう。


 マーケティングオートメーションツールは、英語での表記が「Marketing Automation tool」になるため「MAツール」と略称されることもあります。

 マーケティングオートメーションツール(MAツール)には様々な種類の製品があり、種類によって特徴も様々なので、どういった目的でMAツールを利用するのか、事前に整理しておくことも大事なポイントになります。



2. マーケティングオートメーションツールを利用するメリット

 マーケティングオートメーションツールを利用すれば、どんないいことがあるのか、そして利用する前に知っておきたいことは何かなど、利用に際してのメリット・デメリットについて整理していきましょう。まずはメリットからです。

メリットは大きく以下の4つに整理できます。 


(1) マーケティング施策の効率化につながる

(2) より詳細なユーザーデータを取得できるようになる(ターゲティングの精度がUPする)

(3) マーケティング施策に関する知識の習得

(4) 営業力の強化(マーケティングチームとの連携など)



(1) マーケティング施策の効率化につながる

 一つ目のメリットは「マーケティング施策の効率化につながる」という点です。上述のように、MAツールを利用すればメルマガの送信などの定型業務を、自動化できるようになります。

 例えばメルマガの送信に関していうと、単に時間を設定してメルマガの送信を自動化するだけではなく、送信するメールの内容を、ユーザーの行動パターンや状況に応じて出し分けするといったことも可能になります。

 つまり、今までターゲットごとに準備が必要だった作業なども、MAツールを利用すれば、メルマガの本文とユーザーの属性や状況に応じたアプローチパターンを事前に複数用意するだけで、様々なパターンのマーケティング施策を自動化できるようになります。


(2) より詳細なユーザーデータを取得できるようになる=ターゲティングの精度がUPする

 より詳細なユーザーデータを取得できるようになることも、MAツールを利用するメリットのひとつです。例えばメルマガや添付ファイルが開封されたタイミングで通知を出してくれたり、一度メルマガを送信したユーザーのその後のオンラインでの行動履歴を取得して、その後のキャンペーンや施策などに活かすなど、ユーザーへ提供する情報や、コンテンツのレコメンド精度をUPさせることにも役立ちます。

 また、メルマガだけでなく、WEBページをユーザーごとに出し分けするといったことも可能で、誰に何を提供するのか、という前段の設計さえしっかりとできていれば、より様々なパターンで、かつ精度の高い施策が簡単に出来るようになります。


(3) マーケティング施策に関する知識の習得

 マーケティングオートメーションツール(MAツール)を導入することは、マーケティング施策に関する知識の習得にもつながります。

 デジタルマーケティングの施策が毎回1パターンになってしまっていて、他に何をやればいいのかわからないという人もいらっしゃるかと思いますが、マーケティングオートメーションツールを導入することが、そのような状況を打破することにつながるかもしれません。


 というのも、マーケティングオートメーションツール独自のコミュニティーをチェックしたり、マーケティングオートメーションツールの説明会などに参加してみることによって、他の人がどんな使い方をしているのか知ることができるだけでなく、新しい施策のアイディアもゲットできるからです。 

 たとえば、マーケティングオートメーションツールの「マルケト」は、以下のページで紹介されているようなイベントやオンラインコミュニティーを運営しており、そこで他ユーザーとの情報交換等が可能となっています。

→ JMUG(Japan Marketo User Group)ユーザーコミュニティ


 もちろんMAツールを導入する前に、事前にどのような使い方をするのか、利用する目的やイメージを整理しておくことはとても大切ですが、最初から全部を把握しておく必要はありません。基本的な利用方法が把握できたら、他にはどんなことができるのか実際にツールをいじって試してみたり、利用方法を紹介している動画などをチェックしてみることをおすすめします。


(4) 営業力の強化(マーケティングチームとの連携など)

  マーケティングオートメーションツール(MAツール)の導入は、営業チームの営業力の強化にもつながります。営業の知見は、それぞれ一人一人の人間に属人化しやすく、チーム全体に共有することが特に難しい仕事といえますし、営業トークを展開する際に参考にできるものも、その場のやり取りに対するお客さんの反応だけだったりします。

 しかしマーケティングオートメーションツールを活用すれば、実際に営業に向かう前に、お客さん一人一人の申し込み・検討状況などを把握した上で次のアプローチを行えるようになるので、営業に向かう前に状況を想定して様々な事前準備ができるようになります。

 ちなみにマーケティングオートメーションツールによっては、メルマガ開封後のユーザーの行動履歴などもリアルタイムで把握できるようになります。取得するデータの内容によっては、いま営業すべきかどうかなどのタイミングの判断にも役立てることができます。



3. マーケティングオートメーションツールを使うデメリットや注意点

 一方のデメリットや注意点は、こちらの2つです。

(1) 導入コスト

(2) 学習コスト


(1) 導入コストについて

 一つ目は導入コストです。マーケティングオートメーションツール(MAツール)は、基本的に有料のサービスが多く、ツールによっては月額100万円費用がかかるものもあります。もちろんもっとリーズナブルに月5000円〜というサービスもありますが、その分できることは制限されるため、ある程度事前に機能や利用目的を整理しておいて、本当に費用に見合うだけの効果が期待できるのか、しっかりと検討する必要があります。


(2) 学習コストについて

 あと、お金の面だけでなく、チームに新しくマーケティングオートメーションツール(MAツール)を導入して、みんなが自由に使いこなせるようになるための学習コストも発生します。こういったツールの利用に慣れていない人や、営業などマーケター以外の職種の人が使う場合は、特に時間がかかる可能性が高いです。

 従って、導入した後にどうすればよりみんなスムーズに活用できるようになるか、考えられる障壁や懸念点をあらかじめ整理しておくことが大切です。せっかくお金をかけて新しくMAツールを導入したのに、蓋を開けたらまったく使っていない、、、などということになってしまわないように注意しましょう。



4. マーケティングオートメーションツールの紹介

 最後に有名な3つのマーケティングオートメーションツール(MAツール)とそれぞれの特徴について紹介します。 

(1) マルケト

(2) Adobe Marketing Cloud

(3) Kairos 3


(1) マルケト

 まず一つめは、デザインソフトの「Adobe」に買収されたことでも有名なマルケトです。 

 マルケトの特徴としては…


・日本において一番利用者が多いマーケティングオートメーションツールと言われている。

・目的さえ明確にもっていれば、なんでも実現できるとても多機能なマーケティングオートメーションツールと評判。

・利用者が多く、コミュニティーから利用方法のアイディアや具体的な使い方など、様々な情報がゲットしやすいという理由でマルケトを導入する会社も多い。

・料金は月額 : 143,400円(スパークタイプ)〜 / 215,400円(スタンダードタイプ)〜

※ 初期費用なし、無料トライアルもありとのこと。公式サイトではなく、他のサイトやメディアでチェックした情報になりますので、実際に利用する際はしっかりと確認してください。

マルケト公式サイト


 なおマルケトの詳細については以下の記事で詳しく説明していますので、こちらも参考にしてみてください。

▼参考記事:Adobeが買収したデジタルマーケティングツールの「マルケト」とは?


(2) Adobe Marketing Cloud

 実はマルケトを買収したAdobeもマーケティングオートメーションツール(MAツール)を提供しています。

 Adobe Marketing Cloudの特徴としては…


・通常のMAツールの機能に加えて、Adobeならでの連携機能などが利用できる。

・WEBページの表示コンテンツをターゲット別に出し分けすることも可能。キャンペーンなどの施策にも役立つ。

・Photoshopなど、他のAdobe製品との連携がスムーズな点も魅力のひとつ。デザイナーに依頼することなくWEBサイトを制作できる機能もある。

・初期費用800万円〜、月額100万円〜。

※公式サイトでは値段が公表されておらず、別途問い合わせが必要になるようです。

Adobe Marketing Cloud公式サイト


(3) Kairos 3

 最後3つ目は Kairos 3というツールです。必要最低限の基本的な機能で十分な場合や、出来るだけランニングコストを抑えたい人に特に向いているツールです。

 Karios3の特徴としては…


・マニュアル不要で操作ガイドがあり、マーケティングオートメーションツール(MAツール)などが初心者の人でも利用できる。

・たったの1日で利用できて、導入後のサポートサービスも利用可能。

・初期費用 10,000円 / 月額 5,000円 〜

Kairos3公式サイト



5. マーケティングオートメーションツールを導入する以外の方法も検討してみよう

 マーケティングオートメーションツール(MAツール)を導入する目的や、導入しようと考えるようになった背景は会社によっても様々だと思いますが、場合によっては、わざわざ新しくマーケティングオートメーションツールを導入せず、別の方法でも目的を達成できる可能性があります。

 例えばデジタルマーケティングに関する知見をもった企業を、M&Aによって買収するという方法でも、会社の課題を解決できるかもしれません。M&Aを行う場合、費用も多くなるかもしれませんが、マーケティングオートメーションツールの使い方だけに止まらず、デジタルマーケティングに関する知見や、会社によっては開発・制作力なども一緒に手に入る可能性があります。近年は、デジタルマーケティング技術が急速な発展を続けていることから、デジタルマーケティングの領域について知見や開発力を持つことにより、時代の先を行くマーケティングを可能とし、他社に差をつけることができる可能性があります。


 最後に、IT領域に特化したM&Aアドバイザリーであるパラダイムシフトが過去に担当したM&Aの事例をご紹介いたします(事例紹介ページにリンクしています)。

ソフトウェア(クラウド)企業による、広告/メディア企業の買収

東証一部上場企業によるメディア企業の買収

デジタルマーケティング企業による、インバウンドメディア企業の買収


もし疑問・不明点などあれば、ぜひホームページのお問い合わせフォーム、またはお電話からお問い合わせください。

<お問い合わせページ> 



6. まとめ

・マーケティングオートメーションツール(MAツール)は、ある程度定型化できるようなマーケティング施策を自動化したり、お客さんの行動データをより色々な角度から収集・分析できるようにするためのツールのこと。


・マーケティングオートメーションツールを導入するメリットは、大きく以下の4つ。

(1) マーケティング施策の効率化につながること

(2) より詳細なユーザーデータを取得できるようになる(ターゲティングの精度がUPする)

(3) マーケティング施策に関する知識の習得

(4) 営業力の強化(マーケティングチームとの連携など)

合わせて、導入コストや学習コストにも注意する必要がある。