Xboxから新しいシリーズの本体である「Series X」と「Series S」が登場しました。
「早速使ってみたいけど、どこが便利なの?」「PS5や旧型Xboxと何が違うの?」などと気になっていませんか。
Series X/Sには最新テクノロジーが盛り込まれているので、旧型機よりも楽しみやすいでしょう。
今回はXboxの新しいゲーム機に興味がある人のために、特徴を解説します。
現在話題のPS5との違いや、これまでXboxから生まれた本体との互換性にも触れるので、この記事を読めば新世代ゲーム機の全体像をつかめるでしょう。
1.Xbox Series X/Sの基本情報
Xbox Series X/Sの基本的な特徴を紹介します。
それぞれの違いを比べることで、好みを決められるでしょう。
(1).スペック表
まずはXとSのスペックの違いを比較します。
X | S | |
---|---|---|
CPU | 8コア AMD Zen 2 CPU@ 3.8GHz-3.6GHz w/SMT Enabled | 8コア AMD Zen 2 CPU@ 3.6GHz-3.4GHz w/SMT Enabled |
GPU | AMD RDNA 2 GPU 52CUs@1.825GHz | AMD RDNA 2 GPU 20CUs@1.565GHz |
SoC | カスタム7nm Enhanced SoC | カスタム7nm Enhanced SoC |
メモリ | 16GB GDDR6 RAM | 10GB GDDR6 RAM |
メモリ帯域幅 | 10GB@560GB/s 6GB@336GB/s | 6GB@336GB/s 2GB@56GB/s |
パフォーマンスターゲット | 4K@60fps 最大120fps | 1440p@60fps 最大120fps |
ストレージ | 1TB PCIe Gen 4 NVME SSD 未圧縮時は2.4GB/Sec 圧縮時は4.8GB/Sec | 512GB PCIe Gen 4 NVME SSD 未圧縮時は2.4GB/Sec 圧縮時は4.8GB/Sec |
拡張ストレージ | 1TB拡張カード | 1TB拡張カード |
互換 | 初代Xbox時代からの計1,000以上のゲーム | 初代Xbox時代からの計1,000以上のゲーム |
ディスクメディア | 4K Ultra HD Blu-Ray | デジタルダウンロードのみ |
端子 | HDMI 2.1 | HDMI 2.1 |
メーカー希望小売価格(税込) | 5万4780円 | 3万6080円 |
ホーム画面の表示はスイッチを入れてからわずか1~2秒など、機能向上がうかがえます。
ゲーム機を持つユーザーの悩みに、ロードや起動に時間がかかりすぎることが挙がるでしょう。
しかしSeries X/Sは、これまでのXboxの中でもトップクラスに動きが早いといえます。
サクサクとプレイしたい人の願いに応えられる設計です。
多くの人がゲーム機に求める起動時間の早さが、Xboxの最新シリーズには備わっています。
(2).HDRやレイトレーシングに対応している
XboxのSeries X/Sは、HDRやレイトレーシングに対応しています。
HDRは明るさの幅を広く表現できる技術で、ユーザーが見やすいように最適化できます。
レイトレーシングとは、コンピューター技術により光線の反射や屈折を使い、立体的な映像を作ることです。
現実に忠実といえるグラフィックを作り出すので、見ごたえを感じられます。
HDRやレイトレーシングのおかげで、ゲームのユーザーは迫力ある画面でプレイできるのです。
リアリティに満ちた画面の方が楽しめるでしょう。
(3).クイックレジュームで中断した時点から再開可能
XboxのSeries X/Sは、クイックレジュームを備えています。
これはプレイ中に別のゲームに切り替えても、前のゲームは中断した時点から再開できる機能です。
従来のゲームはセーブをせずにゲームを終えると、ある時点の最初からやり直さなければなりませんでした。
一度クリアしたところも再度進めなければいけなくて、面倒に感じた人もいるでしょう。
しかしXboxはクリックレジューム機能で、やり直しに迫られる問題を解決しています。
複数のゲームをプレイしたいときに役に立つでしょう。
(4).ワイヤレスコントローラーのシェアボタンで画面を撮影できる
Xboxのワイヤレスコントローラーには、画面撮影機能があります。
真ん中にあるシェアボタンを押すだけで、画面を撮れるのです。
SNSでプレイ画面をアップしたいときに役立つでしょう。
シェアボタンで撮影した写真は、TwitterやInstagramなどのSNSにアップでき、ゲームが好きな仲間と共有できます。
30秒程度ながら動画の録画も可能で、4K映像で見ごたえのある映像が再生できます。
Xboxのシェアボタンのおかげで、SNSを使ったゲームの楽しみ方も実現できます。
(5).旧型のXbox時代のゲームもプレイできる
Xbox Series X/Sでは、旧世代のXbox系ゲームもプレイできます。
Xboxではこれまで初代から始まり、2代目の「360」、3代目の「One」が発売されてきました。
これら3つのどれかでプレイできたゲームが、Series X/Sにも対応しているのです。
たとえばNintendo Switchでは、旧世代である3DSやWii Uのソフトは使えません。
しかしXboxは歴代のゲームの多くをSeries X/Sで楽しめます。
昔好きだった作品も、最新ゲーム機でもう一度楽しめるのです。
3.Xboxの旧世代ゲームとの互換性について
Xbox Series X/Sは、旧世代のゲームにも対応しています。
対象タイトルに人気作が名を連ねるだけでなく、最新ゲーム機に合わせた画質向上もポイントです。
定額のゲームパスで遊べるのも大きいでしょう。
Xbox Series X/Sの旧世代との互換性についてまとめました。
(1).Xbox Series X/Sで遊べる旧世代ゲーム
Xbox Series X/Sでは、過去のゲーム機に対応したソフトも遊べます。
Series X/Sでは、以前の初代や360、Oneの世代に発売されたゲームでもプレイ可能です。
初代Xboxでは、ストリートアクションゲーム『ジェットセットラジオフューチャー』、カードゲームとアクションの融合で話題になった『ファントムダスト』などが人気でした。
他にも360時代に登場したホラーの定番『バイオハザード5』や、Oneで遊べたカーレースゲーム『Forza Horizon 4 アルティメットエディション』なども、Series X/Sでプレイ可能です。
最新ゲーム機ひとつで、Xboxのあらゆる作品を遊べます。
(2).旧世代ゲームもSeries X/Sで画質アップ
Xbox Series X/Sは、互換を受けた旧世代ゲームも高画質で遊べます。
初代Xboxでプレイできたゲームも、現代の技術に合わせて高画質で楽しめるのです。
最新作ばかりでなく、懐かしいゲームを遊んでみたい人もいるでしょう。
Series X/Sを使えば、旧世代のゲーム機にはなかった臨場感を味わえます。
懐かしさと新鮮さが融合した画面で、新しい楽しみを見出せるでしょう。
旧世代ゲームの画質アップは、Series X/Sの魅力として要注目です。
(3).Xbox Game Passで定額遊び放題
Xbox Series X/Sでは、定額遊び放題の「Xbox Game Pass」を利用できます。
対象タイトルは100を超え、UltimateメンバーならEA Playタイトルも使えることがメリットです。
Game Passでは、リストアップされたタイトルを追加料金なしで遊べます。
他にも追加コンテンツの購入など、特典も充実です。
本体だけでゲームソフトがなくても、Xbox Game Passひとつで手軽に遊べるようになりました。
4.Xbox Series X/SとPS5の違いは?
2020年11月10日にXbox Series X/Sが話題ですが、同年11月12日にはライバルのPlaystation5(以下PS5)も発売されています。
ともに人気のゲーム機シリーズなので、どちらが優れているか気になる人もいるでしょう。
ここでは性能上位のXbox Series XとPS5で特徴を比べます。
(1).性能を決めるCPUとGPUではXboxが優勢
ゲーム機の性能で重要なのはCPUやGPUですが、PS5よりXbox Series Xが優勢です。
以下の表で数字を比べてみましょう。
Xbox Series X | PS5 | |
---|---|---|
CPU性能 | SMTなし:3.8GHz SMTあり:3.6GHz | 最大3.5GHz(クロック可変) |
GPU性能 | 12TFLOPS | 10.3TFLOPS |
CPUとGPUどちらを見ても、Xboxの方が数値が高いといえます。
PS5が上位機種で性能を高める可能性はありますが、現時点ではXboxの方が動きが早いという結論です。
(2).ストレージはPS5優勢も、Xboxは独自技術で便利になった
ストレージはデータ転送能力で、PS5の方が数字で優勢です。以下の表をチェックしてみましょう。
Xbox Series X | PS5 |
---|---|
SSD性能 | 基本速度:2.4GB/s 圧縮転送技術使用時:4.8GB/s |
XboxのSSD性能は、圧縮転送技術を使っているときでも、PS5の基本速度に及びません。
しかしXboxは、内部SSDと同じ転送速度をキープしながら、拡張SSDを使用できます。
データの容量を簡単に広げられる独自技術で、Xboxは読み込みのスピードアップが可能です。
データ転送の速度比較だけでなく、容量の広げ方にも注目すると、Xboxは性能面で他社に負けていません。
(3).XboxはPS5よりも省エネ性能が高い
XboxはPS5より消費電力が小さいので、省エネ効果を期待できます。
Xbox Series Xが315Wに対し、PS5は350Wだからです。
電気代のかかりにくさでは、少しだけですがXboxの方が優勢です。
XboxはPS5よりもサイズがコンパクトなので、そのぶん電力もたくさん使わないのでしょう。
機能性に優れながら消費電力が少ないという点で、Xbox Series X/Sは便利です。
5.まとめ
2020年11月10に、Xbox Series X/Sが発売されました。
PS5よりも小さな消費電力や、大きなCPU・GPU性能などが特徴です。
旧世代のXbox作品も、Series X/Sでプレイできるようになりました。
本格的な高画質で、臨場感あふれる映像を楽しめるのもポイントです。
PS5にも負けないスペックがあるので、Xboxシリーズは今後も要注目でしょう。
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