今回は、エンジニア・プログラマ・コーダーという3つの職種の違いについて整理していきます。

 それぞれの職種の仕事内容が知りたい方や、システム開発者・担当者を採用したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。 

 また、それぞれの職種の平均年収も紹介しています。( 平均年収のデータは転職サービスのDODAが調査したもので、年収の金額は2017年9月〜2018年8月までの間にDODAへ登録した人の金額を元に算出とのこと )。


▼参考記事:平均年収ランキング最新版(DODA)


1. エンジニアについて

 エンジニアの仕事は、実際にコードを書くことだけではありません。開発するシステムやサービスの企画など、案件の上流工程の部分から担当することも多いのが特徴です。 

 システム開発を担当するエンジニアは、大きく「ITエンジニア」と「WEBエンジニア」の2つに分けられます。


(1) ITエンジニア

  ITエンジニアは、SIerなどで業務用のシステム開発をメインに担当するエンジニアのことです。

 SIerは、BtoCではなくBtoBの業態になっていて、基本的にはクライアントから依頼されたものや、クライアントのビジネス上の課題を解決するためのものを納品することが仕事です。


 なおSIer業界は多重下請け構造になっていて、上流工程を担当するエンジニアの場合は、ディレクションやマネジメントを行うだけで、実際の開発は担当しないことも多いようです。逆に下請けの会社になればなるほど、実際の作業量が増えて、なおかつ給料も安くなる劣悪な労働環境になる傾向が見られ、改善されるべき問題と考えられます。

▼参考記事:SI(IT用語集)


 ITエンジニアの具体的な業務としては

- お客さんが、システム開発によって解決したい課題を整理する(コンサルティング)

- 具体的なシステムの企画・提案・マネジメント

- 要件定義 / ドキュメントの作成

- 開発(ディレクション / プログラミング / テスト など)

- バグの修正

 などです。


(2) WEBエンジニア

 一方のWEBエンジニアは、事業会社・IT企業・スタートアップ・ベンチャー・WEB制作会社などでシステム開発を行う職種のことです。

 WEB制作会社の場合はSIerのようにお客さんに依頼されたものを納品するのが基本ですが、それ以外の会社の場合は、直接エンドユーザーに向けてWEBサービスやアプリを開発できるため、所属する会社によっても変わりますが、仕事の自由度はITエンジニアよりも比較的高めです。

 WEBエンジニアの具体的な業務内容については、 コンサルティングがないこと以外は、ITエンジニアとほぼ一緒で、会社によっては事業企画の部分から担当する場合もあります。


(3) エンジニアの平均年収

プロジェクトマネージャー:659万円 

ITコンサルタント:604万円

IT戦略 / システム企画:585万円

システム開発 / 運用:472万円



2. プログラマーについて

 プログラマーは、エンジニアとは違い、コンサルティングやシステムの企画・要件定義などは基本的には行いません。

 仕様書に沿ってプログラミングするのが仕事というケースが多く、キャリアとしては、プログラマーとして経験を積み、その後エンジニアになって仕事の幅を広げるというのが一般的です。

※ ちなみにエンジニアとプログラマーという言葉を、両方ほぼ同じ意味で使う場合もあるので、あくまでも解釈のひとつとして参考にしてください。


(1) エンジニアやプログラマーが利用する言語について

  ITエンジニアかWEBエンジニア、そして実際に働く業界によっても変わってきますが、エンジニアやプログラマーが開発で使用しているプログラミング言語は、以下のような種類のものが特に人気です。

・Java( 業務システムを担当するIT業界や、Andoroidアプリの開発などに利用されています。)

・Swift(iphoneアプリを開発する際に使用する言語です。)

・PHPRuby(WEB系の企業はこの2つのどちらかを採用している会社が多いです。)

・Python(AIなどの分野で利用される言語です。)


(2) プログラマー(マネジメント業務が発生しないエンジニア)の平均年収

データサイエンティスト:515万円

サーバーエンジニア:469万円

SE / プログラマー:428万円

Webサービスエンジニア:425万円

スマホアプリ/ ネイティブアプリ系エンジニア:422万円



3. コーダーについて

 コーダーは、WEB業界ならではの職種のひとつです。

 会員登録や購入といったバックエンドの機能ではなく、WEBサービスやアプリなどの見た目を制御するのが主な仕事で、別名、マークアップエンジニアとも言われています(会社によってはWEBデザイナーと呼ぶ場合もあります)。

 上の2つの職種とは違い、ユーザーが直接触る部分を中心に担当するので、UI / UXやデザインなどの知識も重要になります。

▼参考記事:システム開発の種類は大きく2つ。フロントエンド、バックエンドの違いについて



(1) 利用する言語について

 コーダー(マークアップエンジニア)が使用する主な言語は、以下のようなものです。

・HTML( WEBページの要素や構造を記述する言語。SEOなどにも関係してくる。)

・CSS( WEBページのデザインを調整するための言語。)

・JavaScript( WEBページに動きや演出を加えるための言語。)

・Jquery(JavaScriptをより簡単に利用できるようにした言語。)


(2) コーダー(WEBデザイナー)の平均年収について

Webサービスエンジニア:425万円

WEBデザイナー:357万円



 ちなみに今回紹介したエンジニア、プログラマー、コーダーを全部まとめて「エンジニア」と表現する場合もありますが、上記で見てきたようにその役割や報酬体系は、扱っている仕事の内容によっても様々です。


 エンジニアの採用を目的としたM&Aを行う際は、M&Aを行った後に、出来るだけスムーズに仕事が行われるように、どのような業務を行なっているのかという仕事内容はもちろんですが、以下のようなポイントにも注意して、可能な限り調整するようにしましょう。

・M&Aを行う会社のエンジニアのレベルは、他社と比較してどうなのか。

・M&Aを行う企業のエンジニアは、現在の労働環境や仕事に対して満足しているのか。


 なお、専門的な内容になると、どうしてもビジネスサイドの人間だけでは判断できない可能性もあるため、買収先の会社の現状を整理する際は、必ず信頼できるエンジニアに意見を求めることも大切です。

▼参考記事:エンジニアの採用方法を5つ紹介。それぞれのメリット・デメリットは?



4. まとめ

 最後に、今回の内容をもう一度整理しておきます。


・エンジニアの特徴は、実際にコードを書くだけでなく、開発するシステムやサービスの企画など、案件の上流工程の部分から担当できること。種類は大きく「ITエンジニア」と「WEBエンジニア」の2つに分けられる。( ITエンジニアはSIerなどのBtoBの開発、WEBエンジニアはWEBサービスやアプリなどを担当するBtoCの開発が多い。)


・プログラマーの仕事は、基本的に、仕様書に沿ってプログラミングするケースが多く、キャリアとしてはプログラマーとして経験を積み、その後エンジニアになって仕事の幅を広げるというのが一般的。人気の言語はJava、Swift、PHP・Ruby、Pythonなど。


・コーダーは、WEBサービスやアプリなどの構造や、見た目の部分を担当するのが主な仕事。別名、マークアップエンジニアともいわれたり、会社によってはWEBデザイナーと呼ぶ場合もある。使用する言語はHTML、CSS、JavaScript、Jqueryなど。


▼参考記事:プログラミング言語(IT用語集)