区分 | 譲渡企業 | 譲受会社 |
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業種 | システム開発会社 | システム開発・デジタルマーケティング会社 |
種別 | 未上場 | 未上場 |
本件の概要
セルサイド企業は関西に本社を構えるシステム開発会社です。
バイサイド企業は東京に本社を構えるシステム開発やWebサイト制作、デジタルマーケティング支援事業などを手掛けるシステム開発会社です。
M&Aに至る経緯
セルサイド企業とは弊社事業開発部署にて以前よりお取引をさせて頂いており、経営状況の変化から他社様の傘下に入られることを検討され始め、ご相談を頂きました。
ご相談を頂いた時点から4ヶ月以内にM&Aを行うか自社での企業運営に舵を切るか意思決定をしたい旨を承っていたため、弊社にてスピーディーにバイサイド企業のリストアップ、及びアプローチを開始しました。
複数の企業様から興味を持って頂いていた中、本件のバイサイド企業との引き合わせが実現しました。バイサイド企業としては、同業種であることから事業親和性もあり、かつ関西圏への事業拡大を企図していたため、シナジーを見込むことが出来ると判断し、具体的に検討が進んでいきました。
交渉の過程
バイサイド企業が未上場のオーナー企業であり迅速な意思決定が可能であったことから、早期の段階でバイサイド企業より条件面でのオファーを頂きました。セルサイド企業も頂いたオファーに納得をしたため、ご相談を頂いてから約1ヶ月でデューデリジェンスが開始されました。
早期での基本合意に至った理由としては、セルサイド企業としては営業面での強化が見込める点や、同業種であることからバイサイド企業から案件の受注を受けられる点、バイサイド企業としては自社で関西に拠点を進出する場合に比べてコスト/時間を削減出来る点や、バイサイド企業が強みとしていなかった業務系のシステム開発の実績が豊富であった点など、双方のニーズが補完関係にあったことが一番の大きな要因でした。
交渉の難点
DDの際にセルサイド企業の財務諸表が財務状況の実態を表しているのかという点が大きな論点になりました。
克服
弊社にてバイサイド企業の懸念点をヒアリングした上で、一つ一つ丁寧にセルサイド企業に確認を繰り返し、資産の実態や、譲渡後もPL上に大きな影響がないことを確認していきました。
また、セルサイド企業を子会社化するのではなく、バイサイド企業が新設子会社を設立しセルサイド企業の事業運営に関わる部分のみを事業譲渡で移すことにより、問題点の解消を図りました。
成約
最終段階の契約面で双方をサポートしつつ、本件は事業譲渡というスキームでクロージングしました。セルサイド企業からご相談を頂いてから3ヶ月での成約となった、非常にスピーディーな案件でした。また、事業譲渡で必要となる新会社への契約移管手続きも一部弊社にてお手伝いをしました。
弊社がIT領域特化のM&Aアドバイザリーであるからこそ、IT企業の譲受候補先のリストアップやお引き合わせを早期に実現し、3ヶ月という短い期間でご成約に至ることが出来たと考えております。