# | 譲渡会社 | 譲受会社 |
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業種 | 映像制作会社 | 飲食事業、ホテル事業など |
種別 | 未上場 | 未上場 |
事業の概要
セルサイド企業は、映像制作事業を中心に映像制作ツール事業なども展開する未上場企業です。
バイサイド企業は、ホテル事業を中心に多角的に事業展開を行う未上場企業です。
M&Aに至る経緯
本件のセルサイド企業は元々バイサイドとして弊社と接点を持たせて頂いていた企業様でございましたが、今後の経営方針についてヒアリングを重ねていく中で、事業整理を行いたいというニーズのご相談を承ったことから本件が始まりました。
一方、本件のバイサイド企業は従前より弊社とお取引を頂いている企業の代表者よりご紹介を頂いたことから取引が始まり、M&A案件をご紹介させて頂くようになりました。
交渉の過程
セルサイド企業は、創業当時からメディア事業も並行して運営されていましたが、事業の選択と集中の観点から主軸の映像制作事業を中心とした事業ポートフォリオを構築したいご意向を持たれ、当該メディア事業の整理に関して弊社にご相談を頂きました。
また、セルサイド企業は弊社以外のM&A仲介会社にも当該事業の譲渡に関してご相談をされており、他のM&A仲介会社経由でも簡易的なオファーをいくつか受けていたようですが、最終的に金額が下がることが多く、譲渡交渉が長引いていたようでした。そうした背景もあり、セルサイド企業は早急に納得のできる金額感で譲渡先を確定させたいというご意向を抱いておられました。
弊社で、ノンネームシートの作成や、譲渡先候補企業様のリストアップなど本件のM&Aアプローチをスタートし、複数社のお引き合わせを行いました。その結果、弊社で最後にお引き合わせを行なった本件バイサイド企業様が強く本件に興味をお持ち頂いたことで、具体的な交渉の段階へと進むこととなりました。
交渉の難点
譲渡対象事業は、セルサイド企業が創業時から運営していた事業であったため、特に思い入れが強く、譲受先を慎重に選ぶ必要がございました。また、セルサイド企業の納得のいく譲渡金額と相場感との間に大きな乖離が発生しないよう数多くの打ち合わせと、バイサイド企業への丁寧な説明が必要でした。
また、譲渡対象事業の領域が非常にニッチな分野であったことに加え、運営が属人的かつ労働集約的な体制であったため、一般的なwebメディアとして運営することが難しく、当該事業をいかにスケールさせていくかが課題となりました。
克服
譲渡金額については、弊社が両社の間に立ち、相場観だけでなく、対象事業が扱う事業領域についてバイサイド企業の既存事業とのシナジーの可能性、対象事業の現状及び今後の見通しなどの観点から、対象事業の価値の調整を行いました。
また、対象事業の運営については、セルサイド企業より当該事業の運営マネージャーが出向する形式でバイサイド企業に一定期間常駐することで運営ノウハウをバイサイド企業に引き継がせるとともに、バイサイド企業の人材リソースを当該事業に投入することでスケールさせていく方針で擦り合わせを行いました。
その結果、バイサイド企業/セルサイド企業が双方に金額や譲渡後の運営に関する合意を頂くことができ、譲渡契約に向けた詳細な条件のすり合わせに進むことができました。
成約
候補先の選定や金額交渉などに難航した部分もございましたが、セルサイド企業から弊社に本件のご相談を頂いてから約5ヶ月で本件の成約に至りました。
デジタル化推進やIT技術を利用した成長といった言葉が今でも叫ばれている中、弊社が日々接点を持たせて頂いているバイサイド候補企業の中には、IT企業はもちろん、一見ITとは直接関係のないような企業からも国内外問わず広くご相談を頂いております。事業の整理等で譲受候補先などをご検討されていらっしゃいましたら、まずは一度弊社までご相談頂ければと存じております。