1. データベースとは
データベース(DB:Data Base)とは、一定の規則に従い、関連性のあるデータを蓄積されたデータのかたまりのことです。
コンピューター上で管理するデータのことを一般的にはデータベースと呼ばれますが、身近な例では携帯の電話帳や、紙媒体の住所録なども広義の意味でデータベースではあります。
また、データベースを複数人で共有利用するためのソフトウェアであるデータベース管理システム(DBMS:Database Management System)のことや、そのシステム上で扱うデータのことを、「データベース」と呼ぶ場合もあります。
このようなデータベース管理システムを用いることにより、複数のデータを一元管理することができ、その結果目的のデータの検索が容易になったり、簡単にデータの編集を行うことができます。代表的なデータベース管理システムとしては、Oracle社のOracle Database、Microsoft社のMicrosoft SQL ServerやAccess、オープンソースのMySQLやPostgreSQLなどがあります。
2. データベースで用いられる言語
データベースの定義や操作を行うためのデータベース言語としては、「SQL」というデータベース言語が一般的には利用されます。SQLは「シーケル」と呼ばれ、データベース言語としてISO(国際標準化機構)で規格化されています。
そのため一つのデータベース用のSQLを覚えたら、その他のデータベース管理システムでも同じように利用する事ができます。
例えば、前述したデータベース管理ステムは全てSQLで操作が可能です。
データベース言語を用いることにより、データベース管理システムに求める処理を命令し、ユーザーが指定した条件に合致するものを見つけ出す事ができます。
また、JavaやC言語に代表されるプログラミング言語との違いとしては、プログラミング言語は手続き型言語であり、プログラミングの本体を作るときに利用されることに対して、SQLは宣言型言語であり処理の命令をするための制御言語であるという明確な違いがあります。
3. データウェアハウスとの比較
データベースに似たシステムとして、データウェアハウス(DWH:Data WereHouse)というシステムがあります。
データウェアハウスとは、企業の様々な活動を介して得られた大量のデータを時系列に整理・統合して蓄積し、意思決定支援などに利用するデータベースです。
データベースと比較した際のデータウェアハウスの特徴としては、「過去の情報も含め」「時系列的に」情報が保管されていることです。一般的なデータベースでは処理速度や容量の問題、分析の対象が現在であることなどから、過去のデータは順次削除されることが多いですが、データウェアハウスでは過去の情報も全て時系列でまとめられ集積されています。
また、データウェアハウスに関連したシステムとして、データマートと呼ばれるものがあります。直訳すると「データの市場」という意味になりますが、データマートとはデータウェアハウスに格納されたデータの一部を、特定の用途や部門用に抽出したデータベースです。
データマートを用いることにより、データベースの規模が小さくなるので、素早い検索や集計、細かい分析などが容易にできます。
また、小規模な企業であれば、データマートがデータウェアハウスを兼ねることもあります。