1. M&Aにおけるファンド
M&Aにおけるファンドとは、企業の経営に深く関与して企業価値を高めた後に、上場や他への転売を通じて投資利益を得ることを目的とするプライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)のことをいうことが多いです。
2. PEファンド
PEファンドは、投資対象として、未公開会社の株式を扱っており、会社の50%以上を獲得し、企業の買収を行うことがあります。
PEファンドからの買収を受けた企業は、PEファンドによる経営指導(ハンズオン)を受けながら業績を向上させていきます。業績向上後、PEファンドは役目を終えて、買収した会社の株式を第三者に売却します。
会社の業績に応じて株価が向上していた場合、PEファンドが保有する株式は、買収時よりも株価が高くなっており、売却益が出ることになります。この利益をPEファンドは、ファンドに投資を行なっている投資家(リミテッドパートナー、一般的にLPと呼ばれる)にリターンとして返すことになります。
収益の数パーセント(一般的には20%程度)が、PEファンドを運営しているメンバー(ジェネラルパートナー。一般的にGPと呼ばれる)への成功報酬として支払われ、残りはLPに配分されるという構図になります。PEファンドの運営資金は投資によって得た収益ではなく、LPからの投資資金でまかなうことになります。